ハーブのチャイブってアサツキとかネギに似ているけど何が違うんだろう?
味?
と、チャイブとアサツキ、ネギの違いが気になっているあなたに
今回は、それぞれの違いについてお話していきます。
確かに、見た目も似ていますよね。
私も最初、気になっていたのですが何が違うのか分からず、そのまま育てて薬味に使っていました。
と言う事で、最初はそれぞれが「どんな植物なのか?」を見ていきましょう。
チャイブとは
科名 | ユリ科 |
学名 | Allium schoenoprasum |
別名 | シブレット、セイヨウアサツキ(西洋アサツキ) |
成分 | ビタミン類、カルシウム、鉄分、辛味成分、アリイン |
作用 | 殺菌作用、解熱作用、抗酸化作用、食欲増進作用、血行促進作用 |
効能 | 胃腸の働きを促し、食欲増進。血圧を下げるなどの効果も |
ヨーロッパでは2,000年も前から、ハーブとして使われていたチャイブ。
ヨーロッパ・アジアなど北半球の温帯~寒帯に分布するネギの仲間です。
株が一緒になってワサワサと茂るので、複数形で「チャイブス」と呼ばれることも。
葉を料理の風味付けやアクセントに利用するハーブで、それこそネギなどの薬味に近い食感です。
晩春に咲く花もエディブルフラワーとして食べる事が出来ます。
学名の「Allium schoenoprasum」は、
- Allium:ニンニクの古いラテン名で「臭い」という意味。
- schoenoprasum:「イグサのようなネギ」と言う意味で葉の形、姿に由来。
チャイブは春に芽を出すハーブ(香味野菜)で、初夏になると葉の先に赤紫色の小さなボール状の花をつけ、その時期には観賞用としてガーデニングに使われることもあるようです。
そして茎部分を薬味として使用します。
刈り取った後もまた成長するので何度も使えますね。
冬に葉は枯れますが多年草なので、毎年芽を出して成長します。
バラと一緒に植えることでコンパニオンプランツにもなり害虫を防いでくれる効果も。
アサツキとは
科名 | ユリ科(APG植物分類体系ではヒガンバナ科) |
学名 | Allium schoenoprasum var. foliosum |
別名 | イトネギ、センブキ、センボンネギ、センボンワケギ、ヒメエゾネギ |
成分 | カロテン、ビタミンB2、ビタミンC、ペントース、マンナン、精油成分(硫化アリル) |
作用 | 食欲増進作用、抗菌作用 |
効能 | 生活習慣病の予防、血行促進、疲労回復 |
アサツキは、日本原産でチャイブの変種。
ネギ属の球根性多年草です。
「アサツキ(浅葱)」という名前の由来は、通常のネギ(葱)よりも色が薄い(浅い)事から来ています。
近年では、自分たちで育てて出荷という流れが主流ですが、以前は野草であり、山野で自生が見られる山菜でした。
学名の「foliosum」は「葉の多い」という意味。
それ以外はチャイブと同じです。
鱗茎(玉ねぎやネギのような球根)を持っていて、野菜としては冬から春ものになります。
春先から2ヶ月ほど食用で流通することが多いですね。
茎は枯れずに夏の時期は成長が止まり休眠。
球根があるので、株分けをしてさらに育てる事が出来ます。
ネギとは
科名 | ユリ科(APG植物分類体系ではヒガンバナ科) |
学名 | Allium fistulosum |
別名 | ひともじぐさ |
原産地を中国西部・中央アジアとする植物で多年草。
青い部分と白い部分のある葉を食用として薬味などに用います。
柔らかい葉を食べる「葉ネギ」や軟白部を食べる「根深ネギ」などがありますが、他の葱類が変種のことが多いので総称として使われる事が多々あります。
でも、太い葱の長ネギや白ネギのことを一般的に葱と言い、地域によって「ワケギ」「アサツキ」「万能ネギ」「九条ネギ」など呼び名も変わってきます。
チャイブ・アサツキ・ネギの違い
では、それぞれの違いについて分かりやすくまとめてみます。
が、「ネギ」に関しては基本的に総称扱いが多いのでチャイブとアサツキの違いについて、表を作りますね。
チャイブ | アサツキ | |
時期 | 冬に葉が枯れても休眠しない | 夏に地上部が枯れて休眠 |
別名 | シブレット、セイヨウアサツキ(西洋アサツキ) | イトネギ、センブキ、センボンネギ、センボンワケギ、ヒメエゾネギ |
原産地 | ヨーロッパ・アジア | 日本・中国 |
気候 | 西岸海洋性気候 | 大陸東岸気候 |
鱗茎 (球根) |
無し | 有り |
草丈 | 30cm | 30~50cm |
香り | 少し青臭い | 葱だけどサッパリしている |
使用部分 | 葉 | 葉と球根部分 |
花 | 赤紫色 | 赤紫色 |
成分 | ビタミン類、カルシウム、鉄分、辛味成分、アリイン | カロテン、ビタミンB2、ビタミンC、ペントース、マンナン、精油成分(硫化アリル) |
作用 | 殺菌作用、解熱作用、抗酸化作用、食欲増進作用、血行促進作用 | 食欲増進作用、抗菌作用 |
効能 | 胃腸の働きを促し、食欲増進。血圧を下げるなどの効果も | 生活習慣病の予防、血行促進、疲労回復 |
チャイブは球根が出来ずと言いますか、鱗茎が分球し群生します。
冬に葉が枯れますが休眠はしません。
アサツキは球根ができ、夏に休眠。そして全体的にやや小型です。
育ってきた環境の違いや流通から東洋のアサツキ、西洋のチャイブと言うのが合っているかもしれませんね。
春にアサツキを使い、夏場はチャイブを薬味に使うというサイクルで生活している方もいるようです。
確かにほとんど同じような植物なので理にかなっていますね。
ネギは全体的な総称。
ですが、一般的に白ネギなど太いものを「葱」とも呼ぶのでチャイブはチャイブ、アサツキはアサツキと呼んだ方がいいでしょう。
見分け方
球根があるかどうか?が一番分かりやすい。
ですが・・・
それ以外の部分で花は見た目では正直分からないです。
区別がつかない方が多いと思います。
全体的に花も草も見た目ではわかりにくいですね。
味も両方一緒に置いて、順番に食べ比べたことがある方じゃないと初見での判別はできないと思います。
使い方
チャイブもアサツキもほとんど変わらないので、薬味として使うのが一般的でしょうか。
玉ねぎやネギと同じよう風味を持つため、炒め物等に入れてもいいですね。
乾燥させ過ぎたり、熱を通し過ぎたり、刻んだままにしておくと風味が飛んでしまうので、食事などにすぐ使えるよう準備をしてから調理した方がいいです。
サラダ以外にも、オムレツやじゃがいもにパラパラと飾れば見た目の色味も味も美味しくなりおすすめです。
他にも、冷奴(豆腐)、うどんなどにも合いますね。
まとめ
今回は
チャイブとアサツキ、そしてネギの違いについて
- チャイブとは
- アサツキとは
- ネギとは
- チャイブ・アサツキ・ネギの違い
これらをお話ししました。
チャイブとアサツキの違いは分かりましたでしょうか?
どちらかをお使いになるときは上記の表をぜひ参考にして下さいね。
ちなみに、チャイブとアサツキは違うものですが、一緒に植えると交雑しやすく別のものが出来る可能性があるため注意が必要です。
これらと似ているもので「ノビル(のびる、ののひる)」という山菜もあります。
こちらの場合はまとまってワサワサと育つことなく、単生でポッポッポと出ていることが多いです。
私の住んでいる庭にも春になると生えてきます。
球根が小さな葱のような形をしてますね。
また花も咲かないことが多いですし、アサツキなどがシューっと伸びているのに対し、ノビルは少し曲がっている部分があります。
補足としてノビルのお話もさせていただきましたが今回のお話があなたのお役に立てば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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