ローズマリーを育てたいけど、どうすればいいんだろう。
室内と地植えどっちが簡単かなぁ?
ハーブを育てるときは、悩みますよね。
できれば簡単に育てたいですし。
あと鉢植えの方がいいのかも悩む。
そんなあなたに今回は、
「ローズマリーの育て方」について
- 室内で育てるとき
- 地植えするとき
- 鉢植えの方法
- 水やりや日当たり、冬越しなどの基本的な育て方
- 挿し木での育て方
などの大事なポイントをお話します。
最後まで読み進めていただければ、育てるために必要なポイントを押さえることができますよ。
そして、育てるなら料理などに使いたいですよね。
ということで、まずは「食用向きのローズマリー」から見ていきましょう!
食用向きのローズマリー
まずは、初心者向きのローズマリーの種類を知っておきましょう。
ローズマリーはかなり種類があるので悩むんです。
あなたが育てる理由は、観賞用ではなく料理やハーブティーなど何かに使う予定だからですよね。
なので、ここでは育てやすく食用に使えるものを紹介します。
トスカナブルー
食用に使うなら「トスカナブルー」がオススメ。
香りが強く、肉や魚などの臭み取り、料理の香りづけに向いています。
育つと1~2mの立性の代表的な品種でもあります。
濃い青い花を咲かせるのが特徴です。
花の最盛期は春先。
その花はエディブルフラワー(食用花)としてサラダなどに和えて食べることも。
料理に使えるので、もちろん他にも、
- ハーブティー
- 薬用
- 染色
- ガーデニング
- 飾り など
利用幅の多い品種です。
他にも「ローズマリーホワイト」と呼ばれる白い花をつける種類もありますが、色々と育てるとややこしくなります。
最初は、料理やハーブティーに使うのなら「トスカナブルー」と覚えておけば大丈夫ですよ^^
苗からの方が育て方は簡単
どんなハーブでも、初心者は苗から育てるべきです。
それは、簡単だから。
この一言に尽きます。
何度も育てて中級者、上級者になったら種から育てて楽しんでください。
最初から種を蒔いて育てると失敗しやすいので苗を購入しましょう。
また、ローズマリーは一般的に挿し木で増やすハーブですので手間のかかる種からはおすすめしないです。
苗は、3月になると園芸店やホームセンターに並び始めます。
その時期に合わせて購入しましょう。
育てるときの場所とプランターや鉢植えについて
ローズマリーは元々、地中海沿岸地方が原産で海沿いに自生している植物です。
ですので、
- 風通しが良く
- 日当たりのいい
場所を好みます。
野外で条件が良ければあまり手間がかからず放置しておいても育ってくれますね。
午前中だけ日が当たる半日陰くらいがちょうどいいです。
植え付けの時期は、4~5月の春。
もしくは10月秋が適しています。
室内で育てるとき
ローズマリーは室内栽培には向いていません。
- 風通しが悪く
- 日陰が多い
場所になるので、理想の条件とは真逆です。
太陽に当たらないと光合成が不十分で花が咲かないということもあります。
さらに香りが弱くなることも。
室内では鉢やプランターで育てることになりますよね。
それでも室内よりは、ベランダや野外で育てたほうが良いローズマリーが育ちます。
しかし、直射日光の当たる場所だとしたのコンクリート部分が熱くなり、蒸れの原因にもなるので受け皿を置くか、何か高温を遮るものを置いてください。
台など少し高いところに置いて育てるといいですよ。
庭に地植えするとき
- 日当たりが良く
- 風通しが良く
- 排水のいい
これらの3点が揃った場所が適しています。
逆に日当たりが悪い場所は避けましょう。
また、ジメジメしているところも避けたほうがいいですね。
なので、土は大事です。
土壌改良で腐葉土を混ぜてローズマリーの好みの土にしておきましょう。
水はけ、排水のいい状態にするために植える場所の土を山のように盛り上げる高植えがオススメ。
カルデラのような感じです。
山を作って真ん中を少し窪ませ、そこに植えれば水を与えたときも少し溜まってくれるのでしっかりと吸収してくれますし、水はけもよくなります。
植えたら水をたっぷり与えてください。
水やりは、土が完全に乾いたら与えて、根付いたあとは頻繁に与える必要はありません。
あと、ローズマリーは植え替えに弱いハーブなので、地植えした方が伸び伸びと根を伸ばすことができ、根詰まりする心配がありません。
ですので、室内でのプランターや鉢植えより地植えの方が比較的簡単に育てることができます。
鉢植えの方法
ローズマリーは多年草なので年々大きくなります。
しかし、植え替えに弱いハーブです。
つまり、せっかく育てたローズマリーでも植え替えに失敗すると元気がなくなり弱々しく葉が落ちて枯れます。
なので、鉢植えをする場合は最初から大きいサイズを選びましょう。
できるだけ植え替えをしないようにしてください。
本来、ギリギリ根が収まる程度のサイズで早く根鉢を形成させた方が、株の状態は安定します。
そして1~2年で植え替えをするのが定石です。
ただ、私は少し大きめのサイズでも育てることができたので育て方や環境さえきちんとしていれば問題ないと思います。
苗を購入するとビニールポットに入っていますが、そこからきちんと育てると数年かけて1~2mくらいにはできますのでそこそこ大きいですよね。
途中、選定などをして大きさを調節すれば問題ありませんが根は少しずつ大きくなり続けます。
ビニールポットのサイズを考えると鉢のサイズも7号・8号辺りを使った方がいいですね。
鉢植えの方法はこちらをご覧ください。
基本的な育て方
ここからは基本ポイントです。
こちらの記事にはハーブの育て方の基本を書いていますので合わせてご覧ください。
- 用土
- 虫
- 肥料
- 水やり
- 冬越し
などのポイントがありますが、ローズマリーは他のハーブと違う部分があるので補足しておきます。
用土
ローズマリーは水はけのいい土壌を好みます。
水持ちのいい培養土でもいいですが、そこに水はけをよくする大玉の赤玉土や土壌改良用の土のバーミキュライトを混ぜたほうがいいですね。
自分で土を作る場合は、
この割合でブレンドしてください。
最初から水はけのいいハーブ用の土もあるので、それを用意した方が手間がかからず簡単です。
病害虫
性質が強いので病害虫の発生が少ないのが特徴。
カモミールのようにアブラムシがたくさんつくようなことはあまりありません。
虫除けにも使えるくらいなので、初心者には育てやすいハーブです。
しかし、育てる環境や管理が悪いと
- うどんこ病などの病気
- 毛虫やアブラムシ、カイガラムシなどの害虫
などで発育を妨げられるので注意が必要です。
害虫の発生には肥料の与えすぎ、水の与えすぎも原因の一つです。
別記事で紹介している農薬、スプレーは私も使っているものですのでおすすめです。
肥料
肥料の与えすぎは香りを弱くさせます。
最悪、香りがしないなんてこともあります。
ローズマリーは強いハーブなので香りが無くなることはほぼ無いですが、弱くなることはあるので与えすぎには注意してください。
これはハーブ全体に共通して言えることです。
特に室内で育てていると、花が咲かないなどの症状から肥料を与えがちですが、それは日光が当たらず弱くなっているからです。
- 日陰で育てて肥料を与える
- 日当たりのいい所で肥料は必要な時以外与えない
これは後者の方がしっかり光合成をしていいローズマリーが育つので覚えておきましょう。
枯れる原因
ローズマリーの元気がない・・・
あれ?なんか気付いたら枯れてる・・・
それは、
- 栽培環境があっていない
- 水の与えすぎ
- 無理な植え替え
これらが原因かもしれません。
高温多湿で蒸れた
夏に高温で日が当たりすぎる地域だと、高温多湿で枯れることがあります。
土の水はけが悪いと蒸れて根腐れを起こしやすく、表面には見えませんが気づいた時にはすでに遅く、対処できない場合もあります。
またローズマリーにはかなりストレスがかかってしまいます。
人間が環境やストレスで体調に変化が起こるように、植物も環境の悪い所ではストレスが溜まり枯れる原因にもなります。
水の与えすぎ
カモミールなどのハーブは土が乾いてから水を与えることを繰り返します。
ハーブの中でも強いミントは、最初に水を与えればその後は与えなくても育ちます。
与えると水を得た魚のように一気に成長します。
ハーブによって違うんです。
ローズマリーは、カモミールなどと違い枝が太く木質化していきます。
木質化が進むと葉が付きにくくなり、蒸れやすくなります。
これは剪定で対処できることですが、水の与えすぎは蒸れて根腐れや枯れる原因になるので、完全に土が乾いてから水を与えましょう。
頻繁には与えないほうがいいです。
また、水を葉の上から与えている場合も枯れる原因の一つです。
葉についた水は、日光により高温になって葉を痛めます。
場合によっては葉焼けを起こします。
ですので、水やりは根元に与えるようにしましょう。
全体の温度が下がるからと言って上から水を与えるのは間違っているので気を付けてくださいね。
植え替え
ローズマリーは植え替えに弱い植物です。
小さい鉢から大きな鉢に植え替えるときも、根の部分は極力触らずそのままの状態で更に土を加えて移動します。
鉢植えから、地植えにする際に枯らしてしまう方も多いのが現状です。
なので植え替える時には根に付いている土をきれいに払ったり、洗ったりはしないようにしてください。
根腐れを起こしているときなどは仕方ないですが、枯れる原因になる部分を取り除いて植え替えましょう。
耐寒性があって寒さに強い
ローズマリーは寒さに強く、品種によっては温度が-10℃くらいまで耐えられます。
いくつも種類があるとお伝えしましたが-5℃を目安に考えていれば大丈夫です。
冬の越し方
雪の降る雪国、雪は降らなくても霜が張る地域。
それぞれ、-5℃以下にならない環境を作れば大丈夫です。
軽い霜程度なら耐えられます。
温度がもっと下がる地域や雪が降る地域では、
- ワラや木のチップなどを被せてマルチング
- 大きなバケツをひっくり返して寒風対策
- 少し大きめの鉢に植え替えて室内に持ち込む
などの防寒対策をしましょう。
もともと鉢植えで野外で育てているなら、室内の窓際に持ってくると簡単に冬を越せます。
初心者はこれが一番簡単な冬越し方法かもしれないですね。
春先で温かくなって来たら外に出してしっかりと日の光を浴びさせてください。
剪定について
ローズマリーの剪定は大事です。
剪定を怠ると、蒸れやすくなり枯れる原因にもなります。
また、下葉が枯れ、株の老化が進み木質化、新芽が出にくくなります。
ですので、収穫時に混みあっている部分や間延びしたを取り除きましょう。
また枯れ枝は見つけたら切り取ってください。
増やし方・挿し木の育て方
挿し木と普通に育てるのはどう違うのか?
そもそも挿し木って?
と思いますよね。
簡単に言えば、挿し木とは・・・
親株の優れた形質を受け継いだ株を増やす方法です。
1つでもいい環境でしっかりしたローズマリーを育てることができれば、後は挿し木で良い状態のものを増やしていくことが可能ということです。
無理にせずとも、プロの専門家が育てた新しい苗を買ってきて育ててもいいんですけどね。
自分でできればお金もかからず済むので、いい株ができたらこちらの挿し木のコツを参考にぜひ挑戦してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「ローズマリーの育て方とポイント」について
- 食用向きのローズマリー
- 育てるときの場所とプランターや鉢植えについて
- 基本的な育て方
これらをお話しました。
ハーブは種類によって育て方のポイントが少し違ってきますが基本的なことは同じです。
なので、基本を覚えておけば全体的な流れもスーッと頭に入ってきやすいのでぜひ「基本の育て方」の記事は目を通してみてくださいね。
そして、その基本に補足という形でローズマリーの育て方のポイントをお話しました。
特に「植え替えに弱い」ので注意が必要です。
ローズマリーはデリケートなハーブ。
知らない方が多く、気軽に植え替えて気付いたら何故か枯れている・・・なんてこともあります。
この事はしっかりと覚えておきましょう。
それでは、ローズマリーを育てて料理などに使い、ハーブライフを楽しんでください^^
最後まで読んでいただきありがとうございました。
名前 | ローズマリー |
英語/学名 | Rosmarinus officinalis |
和名 | マンネンロウ(万年朗)、メイテッコウ(迷迭香) |
別名 | – |
栽培難易度 ★1~5 |
★初心者向け |
原産地 | 地中海沿岸地方 |
科・属 | シソ科マンネンロウ属 |
形態 | 多年草 |
分類 | 常緑低木 |
草丈 | 30cm~1m~2m(品種による) |
種まき・苗植え | 4月~5月/9~10月 |
開花時期 | 11月~5月 |
花の色 | 青,白,ピンク,薄紫 |
耐寒性 | 普通~強い |
耐暑性 | 強い |
主に使用する部分 | 葉 |
用途 | 料理、ハーブティー、アロマ、グラウンドカバー、クラフトなどの飾りなど |
効能 | 血行促進、抗うつ作用、抗酸化作用、収れん作用、胆汁分泌促進作用、鎮痙作用 |
効果 | 血液の循環を良くし、集中力や記憶力の向上に役立つ。肌を引き締めて老化防止にもなる。また、筋肉やリウマチなどの痛みを和らげる作用もある。 |
注意点 | 妊娠中の人は飲用しない。 高血圧の人は多量飲用、長期飲用を避ける。 |
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