朝晩の空気が変わってきましたね。
夏のあいだは平気だったのに、9月に入ったとたん足先が冷たい、手がひんやりする——そんなふうに感じる方は多いと思います。
秋の冷えがやっかいなのは、まだ「寒い」とは言いきれない時期に始まること。厚着をするほどでもないし、暖房をつけるのも早い。そのあいだに、体だけが少しずつ冷えていきます。
そんな時期にちょうどいいのが、あたたかいハーブティーです。
この記事では、秋の冷えが気になるときに選ばれてきたハーブ7種と、あたたまり方が変わる淹れ方・飲み方のコツをまとめました。
はじめにひとこと
ハーブティーはお薬ではありません。この記事は「昔からこういうときに飲まれてきた」という伝統的な使われ方をご紹介するものです。冷えがつらい、痛みがあるなど気になる症状があるときは、無理をせず医師にご相談ください。
なぜ秋に冷えを感じやすくなるのか
まず、体で何が起きているのかを簡単に。
夏のあいだ、体は「熱を逃がすモード」で過ごしています。汗をかき、血管をひろげて、熱を外に出す設定です。ところが気温が下がりはじめると、今度は「熱を逃がさないモード」への切り替えが必要になります。
この切り替えには、少し時間がかかります。秋の冷えは、その”切り替え待ち”の時期に起きやすいというわけですね。
さらに秋は、こんな条件も重なります。
- 朝晩と日中の気温差が大きい……体温調節が追いつかない
- 冷たい飲み物の習慣が残っている……夏の癖でついアイスを選んでしまう
- 薄着のまま過ごしてしまう……まだ寒くない、と油断しがち
だからこそ、「あたたかいものを、ゆっくり飲む」時間を意識してつくるのが効いてきます。
秋の冷えが気になるときのハーブ7選
① ジンジャー(生姜)

冷え対策のハーブといえば、まずこれ。ぽかぽかする感じがいちばん分かりやすいハーブです。
ピリッとした辛みが特徴で、少量でもしっかり主張します。単体だと刺激が強く感じられることもあるので、ほかのハーブと合わせるのがおすすめです。
生の生姜と乾燥生姜、どう違う?
一般的に、乾燥させた生姜のほうが、体の内側からじんわりくる感じが持続すると言われています。フレッシュな生姜はキレのある辛み。目的に合わせて選び分けると面白いですよ。
② シナモン

甘い香りで、秋冬のドリンクにいちばん似合うスパイス。ジンジャーとの相性が抜群です。
砂糖を入れなくても甘さを感じられるので、甘いものを控えたい方にもうれしいハーブ。スティックのままカップに入れて、マドラー代わりに使うのも素敵です。
香りが強いので、入れすぎには注意。1杯にスティック1/2本くらいから試してみてください。
③ レモングラス

すっきりしたレモンの香りを持つ、細長い葉のハーブ。冷えのイメージはないかもしれませんが、あたたかいブレンドの「飲みやすさ担当」として非常に優秀です。
ジンジャーやシナモンだけだと「効きそうだけど、毎日は重い」となりがち。そこにレモングラスが入ると、ぐっと軽やかになって続けやすくなります。
④ ヨモギ

日本人にとっていちばん身近な、和のハーブ。草餅やお灸でおなじみですね。
お茶にすると香ばしく、ほうじ茶に近い親しみやすさがあります。「ハーブティーは香りが強くて苦手」という方でも、ヨモギなら飲めるという方は多いです。
日本の気候で元気に育つので、育てやすさも魅力。和食にも合うので、食事どきのお茶としても使えます。
⑤ ローズヒップ

バラの実。きれいな赤い色と、ほどよい酸味が特徴です。
冷えとあわせて秋の乾燥が気になる方にもよく選ばれます。酸味があるので、ハイビスカスと合わせると鮮やかな赤いお茶に。
なお、ローズヒップは実そのものも食べられます。飲み終わったあとのカップに残った実を、もったいないので食べてしまう——という方、けっこういらっしゃいます。
⑥ カモミール

青りんごのような甘い香りの、白い花のハーブ。
冷えというより「一日の終わりに、ほっとしたいとき」のハーブですが、秋の夜長にはぴったりです。あたたかい飲み物でゆっくりする時間そのものが、冷えにはいちばん効きます。
くわしくはカモミールのまとめ記事をどうぞ。生の花が手に入る季節ならフレッシュティーも格別です。
⑦ ペパーミント

「ミントは体を冷やすのでは?」と思われるかもしれません。
たしかにミントには清涼感がありますが、それは口に含んだときの”感覚”の話。あたたかいお茶として飲む分には、他のハーブと組み合わせて後味を整える役として活躍します。
食べすぎた翌日や、胃が重いときにもよく選ばれるハーブです。種類ごとの違いはミントの種類別まとめへ。
あたたまり方が変わる、3つのコツ
同じハーブティーでも、飲み方しだいで体感はかなり変わります。
コツ1:熱いうちに、ゆっくり飲む
当たり前のようですが、これがいちばん効きます。
一気に飲むより、少しずつ、時間をかけて。
熱いお茶を10分かけて飲むほうが、5分で飲みきるよりも体は温まります。「飲む」というより「あたたまる時間を過ごす」と考えてみてください。
コツ2:しっかり蒸らす
ティーバッグをお湯に入れて、すぐ引き上げていませんか。
- 葉のハーブ(ミント、レモングラス、ヨモギなど)……3分ほど
- 花のハーブ(カモミール、マロウなど)……3〜5分
- 実や根、樹皮(ローズヒップ、ジンジャー、シナモン)……5分以上じっくり
特にローズヒップやジンジャーは、短いとほとんど出ません。フタをして蒸らすと、香りが逃げずに濃く出ます。
コツ3:水にこだわる
意外に見落とされがちですが、ハーブティーの99%以上は水です。
カルキ臭が残っていると、繊細なハーブの香りは簡単に負けてしまいます。浄水を使う、あるいは一度しっかり沸騰させてから少し置く。それだけで香りの立ち方が変わります。
ブレンドの組み立て方
慣れてきたら、自分でブレンドしてみるのも楽しいです。考え方はシンプルで、3つの役割で組み立てます。
- 主役……いちばん飲みたい目的のハーブ(冷えならジンジャー、シナモン)
- 飲みやすさ役……全体を軽くする(レモングラス、ペパーミント、レモンバーム)
- 彩り役……見た目を華やかに(マロウ、カレンデュラ、ローズヒップ)
たとえば秋の冷え向けなら、ジンジャー+シナモン+レモングラス。これだけで、ぽかぽかするのに重くない、毎日飲めるブレンドになります。
市販のブレンドを選ぶなら
自分でそろえるのは大変、という方は、はじめからブレンド済みのものを試すのがおすすめです。プロが配合を考えているので、バランスで悩まずにすみます。
以前ご紹介した長野県飯田市の美城(みき)には、まさに秋冬向けのブレンドがあります。
- 体ぽかぽか……甜茶、ジンジャー、レモングラス、ローズヒップ
- のどをやさしくまもる……甜茶、カモミール、マロウブルー、ローズレッド
- 心身をリラックス……ローズレッド、スペアミント、ステビア、ラベンダー
- さらさらからだめぐり……ヨモギ、レモングラス、レモンバーベナ、ペパーミント
秋に必要なものが、きれいに揃っています。冷えには「体ぽかぽか」、空気の乾燥が気になりだしたら「のどをやさしくまもる」、秋の夜長には「心身をリラックス」。
とくに「体ぽかぽか」はジンジャー+レモングラス+ローズヒップという組み立てで、先ほどご紹介した「主役・飲みやすさ役・彩り役」の教科書どおりの配合です。
美城のハーブは原材料の98%が自家栽培。ハーブ畑で育てている人が、そのままブレンドを考えています。
- 1袋(ティーバッグ2個入り)300円から
- おまかせ5種類セット(10ティーバッグ)1,500円
- おまかせ12種類セット(24ティーバッグ)3,600円・送料無料
どれが自分に合うか分からないうちは、12種類セットで飲み比べるのがいちばん早いと思います。秋のうちに好みを見つけておくと、本格的に寒くなってから困りません。
まとめ
秋の冷えは、体が「熱を逃がさないモード」へ切り替わる途中で起きるもの。本格的に寒くなる前の、いまの時期に手を打っておくのがいちばんです。
- ジンジャー・シナモンであたためる
- レモングラス・ペパーミントで飲みやすくする
- ローズヒップ・カモミールで秋の夜長をゆったり過ごす
- 熱いうちに、ゆっくり、しっかり蒸らして飲む
これから寒さが本格化する時期に向けては、冬におすすめのハーブティー9選もあわせてどうぞ。肌の乾燥や寝不足が気になる方向けにまとめています。
あたたかい一杯が、秋の夕方をすこし心地よくしてくれますように。



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