2種類あるけど何が違うんだろう?
ふと、思うときがありますよね。
また、カモミールティーを飲んだり、アロマなどを購入したりしていると、
と、「ローマン」「ジャーマン」という2つの名前があることを知ります。
そうすると、
いつも飲んでいるカモミールティーはどっちなんだろう?
カモミールのアロマは、精油はどっちで作られているんだろう?
味や香りが違うのかな?
どんどん気になっていきます。
そこで今回は、
- カモミールローマンとローマンの意味
- カモミールジャーマンとジャーマンの意味
- ローマンとジャーマンの違い
- 2種類の見分け方
- ローマンが先?カモミールが先?ハーブ名の呼び方
- カモミールの気になる効果効能
最後まで読み進めれば、あなたが気になっている「ローマン」と「ジャーマン」の違いについてよくわかりますよ。
それでは、「有名なカモミールの種類2つ」から見ていきましょう。
有名なハーブのカモミール2種類
カモミール(英語:Chamomile)の名前の由来は、りんごに似た甘く優しい香りから来ています。
ギリシャ語で「地上のりんご」という意味があります。
和名、は「カミツレ(漢字:(加密列)」と言います。
よく耳にする、
- ローマンカモミール
- ジャーマンカモミール
この2種類は、メディカルハーブとしてよく利用されています。
両方はほぼ同じような効能を思っていますが、大きな違いは「味」。
そのため、用途が変わってくるんです。
ですので、ローマン、ジャーマンが
- どんなハーブなのか?
- どうしてローマンやジャーマンと名前がついているのか?
まずはこれらをお話ししていきます。
メディカルハーブとは?
検定を主催するNPO法人 日本メディカルハーブ協会(JAMHA)によって、「美容と健康の維持・増進を目的に用いることのできる香りのある植物」
カモミールローマンとは?
カモミールローマンは、別名があります。
- ゴールドカモミール
- コモンカモミール
- (ローマンカモミール)
どれも同じ植物です。
英名 | Roman Chamomile/Gold Chamomile/Common Chamomile |
学名 | Anthemis nobilis/Chamaemeleum nobilis |
科名 | キク科 |
原産 | イギリスを中心としたヨーロッパ南部・西部 |
香り | 甘くほのかにフルーティーなリンゴのような香り |
成分 | アンジェリカ酸イソブチル、アンジェリカ酸イソアミル、アンジェリカ酸メチル等 |
カモミールローマンは、耐寒性で多年草。
開花時期は6~7月で夏に咲く花です。
花は大きく、平たいのが特徴。
味は、苦みを感じます。
そのため、ハーブティーには向いていません。
どちらかというと、香りを楽しむ用です。
花だけではなく、葉もりんごの香りがします。
「這性」なので育つと地面を這うように成長していき、花を咲かせます。
効能効果は?
カモミールローマンは「香り用」ということで主にアロマテラピーに使用されます。
気持ちを落ちつかせたり、リラックスさせたりと言った効果に期待できます。
効能効果については、ジャーマンもほとんど同じなので下記で詳しくご説明しますね。
ローマンの意味・由来
「ローマン」には「ローマの、ローマ人の」という意味があります。
そこで「ローマのカモミール」と思いがちですが、そうではありません。
16世紀にドイツの作家がイタリアを旅行しました。
その時にローマで発見したという理由で「カモミールローマン」という名前がついています。
カモミールジャーマンとは?
カモミールジャーマンにも、別名があります。
- ブルーカモミール
- (ジャーマンカモミール)
これらも名前が違うだけで同じ植物です。
英名 | German Chamomile/Blue Chamomile |
学名 | Matricaria recutita/Matricaria chamomilla |
科名 | キク科 |
原産 | ドイツを中心としたヨーロッパ・アジア北部 |
香り | 甘さと干草が混ざったような香り |
成分 | ビザボロールオキサイド、カマズレン、ディサイクロエーテル等 |
カモミールジャーマンは、花の真ん中がポコッと盛り上がっているのが特徴。
耐寒性で1年草。
気温にもよりますが、先日取材に行った長野県の南の方では花の咲く時期も春頃ですが他のハーブよりも少し早く、秋前には枯れ始めます。
そして、種がこぼれ、また次の年に暖かくなると芽を出します。
「ジャーマン」はよく「ハーブティー」に使われます。
そうです、ハーブティーを飲んだことある方は、使われているのは「カモミールジャーマン」と思ってほぼ間違いないです。
「立性」なので育てると、ピーンと成長して花を咲かせます。
効能効果は?
ジャーマンカモミールの効能効果は、「カマズレン」という成分が含まれているので、炎症を鎮める効果が期待できます。
特に、皮膚のかゆみやアレルギーなどですね。
また、就寝前に飲むと、香りなどからリラックス効果に期待でき、寝つきが良くなるとよく言われています。
なかなか寝付けないという方は、ミルクを合わせた「カモミールミルクティー」は更に効果をアップさせ安眠を誘いますのでおすすめです。
他にも、民間薬としても有名。
ドイツを中心に医薬品のハーブとしても認められているんです。
下記でもう少し詳しくお話ししますね。
ジャーマンの意味・由来
「ジャーマン」は「ドイツ人、ドイツ語、ドイツ風の」という意味があります。
「ジャーマンソーセージ」というソーセージを聞いたことありませんか?
あれはドイツ風のソーセージということです。
つまり、ドイツが主な原産のカモミールなので、「ジャーマンカモミール」もしくは「カモミールジャーマン」と呼ばれています。
また、ドイツで発見された、ドイツ人が発見したからとも言われているようです。
ローマン種とジャーマン種の違い
ローマンとジャーマン、それぞれがどんなハーブ、カモミールなのかわかりました。
そこで「違い」が分かりやすいように表にしました。
ローマンカモミール | ジャーマンカモミール | |
効果効能 | 抗炎症、興奮抑制、神経・筋肉疲労の緩和、鎮痛、お腹の張りの解消、 発汗、血行促進、利尿、肌荒れ、冷え性、PMS(月経前症候群) |
ローマンと同じ |
花の形 | 花が大きく、平たい | 真ん中がポコッと盛り上がっている。 ローマンに比べて小さい |
香り | 花と葉・草が香る | 花だけが香る |
用途 | 主にアロマテラピー | 主にハーブティー |
開花時期 | 6~7月 | 3~5月 |
性質 | 多年草 | 一年草 |
草丈 | 30cmほど | 60cmほど |
科・属 | キク科・カマエメルム属 | キク科・シカギク属 |
原産 | イギリスを中心とした、ヨーロッパ南部・西部 | ドイツを中心とした、ヨーロッパ・アジア北部 |
成分 | アンジェリカ酸イソブチル アンジェリカ酸イソアミル アンジェリカ酸メチル 等 |
ビザボロールオキサイド カマズレン ディサイクロエーテル 等 |
香りは、「青りんごの香り」と言われていますが、正直言われてみれば・・・という印象です。
他にも色々と違いはありますね。
注目したい2種類の大きな違いは、
- カモミールジャーマン:ハーブティー用
- カモミールローマン:アロマテラピー用
このようになります。
カモミール2種類の見た目の違い、見分け方
それでは、2種類のカモミールの見分け方を画像で比べてみましょう。
上記でお話ししたように、花の形が違いますね。
ローマン(左)は、平たくてジャーマンに比べると大きな花。
ジャーマン(右)は、真ん中がポコッとなっていて全体的に小さい花。
もし、お花屋さんで名前のプレートが無くてもこれで分かりますね^^
ただし、ローマンカモミールも開花した後に放置しておくと真ん中のめしべおしべがポコッとなって盛り上がってきます。
ですので、違いを見分けるのに一番は大きさですかね。
ローマンが先?カモミールが先?ハーブ名の呼び方
ん~、そう言えばローマンもジャーマンもカモミールの前につくのか、後ろにつくのかよくわかんないんだよなぁ・・・。
どっちで呼べばいいんだろう?
- カモミールローマン
- ローマンカモミール
- カモミールジャーマン
- ジャーマンカモミール
どっちなんだろう?って思いますよね。
これは、どちらでもOKです。
それは両方とも呼ばれているからです。
しかし、英名では「カモミール」が後につくことから正式には、
- ローマンカモミール
- ジャーマンカモミール
と呼ぶ方がいいですね。
その方が伝わりやすいと思います。
ローマン、ジャーマン以外にも種類があるカモミール
アロマを使ったり、カモミールティーなどを飲んでいるとローマンとジャーマンの二つの名前を耳にします。
が、実は・・・
この二つ以外にもカモミールにはいくつも種類があるんです。
今回は、3つ簡単に紹介します。
- ワイルドカモミール・モロッコ(モロカン)カモミール
- ケープカモミール
- ダイヤーズ・カモミール
●ワイルドカモミール・モロッコ(モロカン)カモミール
別名「マトリカリア/フィーバーフュー/夏白菊/モロッコカモミール」と色々な呼び名があります。
抗炎症作用があるので主に精油に用いられます。
●ケープカモミール
カモミールの変種。
他のカモミールと比べると花の形が全然違います。
南アフリカの山岳地帯のみに生息していて、香りは少し尖ったようなシャープな甘いりんごの香り。
エッセンシャルオイルにすると綺麗な薄い青色(ブルー)になります。
マッサージや湿布、吸収法でとりいれるのが最適と言われています。
●ダイヤーズ・カモミール
カモミールローマンと同じ「アンテミス属」の仲間。
別名「紺屋カミツレ(こうやかみつれ)」
マーガレットを思わせる黄色い花が特徴で、その花弁は、染色の原料によく使われます。
ハーブティーなどには使われません。
カモミール全体の効果効能
ローマンカモミール、ジャーマンカモミールとお話ししてきましたが、全体的な効果効能についてもお話しします。
- 食事系であれば、「カモミールティー」
- 生活内で気分をリラックスさせたいなら「アロマ」
このような形で、自分の好みに合った方法を実践してみてください。
糖化抑制効果で美肌に♪
甘いものはついつい食べてしまいますよね。
しかし、糖分を摂り過ぎるとあなたの体の中では老化物質を生成する「糖化」が進みます。
老化が進むということは、
- 肌の張りは弱くなり
- 髪の毛は艶が無くなり
- 骨は弱くなる
など、どんどん良くない方向へいきます。
そこでカモミール。
ハーブのカモミールは糖化抑制の効果が期待できます。
つまり、甘いもの(糖質)を食べるときは「カモミールティー」を一緒に味わうと老化を促進させる糖化を抑制してくれるということです。
疲労回復、不眠症の改善でリフレッシュ♪
お仕事で疲れると、家に帰ってからなにもやる気が起きませんよね。
カモミールの効能には、あなたの体をリラックスさせる効果が期待できます。
忙しい仕事の合間、休憩時間にもおすすめですが、私がおすすめするのは夜、寝る前です。
アロマならふわっと香るように。
ハーブティーなら就寝の1時間~2時間前に飲みましょう。
不眠症を改善する効果に期待できるので、ぐっすり眠ることができます。
睡眠時間がなかなか取れない方でも、深い眠りにつくことで溜まった疲れが楽になるでしょう。
また、カモミールには抗炎症作用のある「アズレン」という成分が含まれます。
胃の粘膜を修復し、丈夫に。
そして、消化機能を正常な状態に整える作用があるので、過敏性腸症候群や胃潰瘍などのストレスからくる症状にもとても効果的なんです。
「アズレン」は植物には含まれておらず「精油内」に形成されます。
が、乾燥させたカモミールの花をハーブティーにした際にもわずかながら微量のアズレンが含まれていると言われているため、カモミールティーでも抗炎症作用に期待できます。
詳しくはこちらをご覧ください。
カモミールティーで口臭予防♪
先程の「アズレン」という成分には抗炎症作用があるので、
- 咽頭炎
- 扁桃炎
- 口内炎
- 急性歯肉炎
- 舌炎
- 口腔創傷
など口臭の原因にもなりかねない炎症に効果が期待でき、結果、口臭予防ができます。
食事の最後にゆっくりとカモミールティーを味わうのもいいですね。
また、私自身が風邪の時に飲んで、喉の痛みを和らげる効果を実感したので、そういった症状にもカモミールティーはおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、ローマンカモミールとジャーマンカモミールの違いについて、
- 主にどんなことに使われるのか
- 香り
- 名前の意味や由来
- 見た目、見かけ方
などについてお話ししました。
大きく分けると
- ローマン:アロマテラピー
- ジャーマン:ハーブティー
でしたね。
「ローマン」と「ジャーマン」の違いが気になってモヤモヤしていた気持ちはスッキリしましたか?
また、2種類のカモミールは、ほぼ同じような効果や効能を持っていて、特に注目したいものは、
- 美肌効果
- 疲労回復
- 不眠症の改善
- 抗炎症作用
- 口臭予防
これら5つ。
ハーブティーにするか、アロマにするか。
という選択肢がありますが、私のおすすめは「ハーブティー」です。
その理由は香りも楽しめて、飲むこともできるので体内外の両側から効果を期待できます。
一石二鳥です。
しかし、香りがよくても「飲むのはちょっと・・・」という方はアロマで部屋中に広まる優しい香りを楽しんでください。
もし、植えて育てるのであれば花を摘んで簡単にハーブティーにもできる「ジャーマンカモミール」がおすすめですよ。
最後に注意点。
カモミールは、効果にとても期待できるハーブですが、妊婦さんやキク科アレルギーを持つ方は控えてください。
摂取すると害を及ぼす可能性があるので気を付けてくださいね。
この記事があなたの疑問を解決できたら幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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