蚊が気になりだす時期に、ホームセンターなどで目にする蚊連草。
または、ネットで蚊の虫除け関係を検索すると出てくるこのハーブ。
本当に蚊の虫除け効果があるのか気になりませんか?
調べると人によっては「全く効果が無い!」という人もいますからね。
今回はこの蚊連草というハーブに蚊の虫除け効果があるのか、育て方や増やし方についてご紹介します。
蚊連草(蚊取草・蚊嫌草)ってなに?何て読むの?
蚊連草は「かれんそう」と読みます。
「蚊取草・蚊嫌草」と呼ばれることもあります。
こちらは「蚊取草=かとりそう」「蚊嫌草=かけんそう」と呼びます。
どんなハーブかというと・・・
遺伝学者のファンリーニという方が長年の実験的異種交配により研究、そして開発した植物なんです。
ピンク・赤・白などの花を咲かせるゼラニウムという植物があります。
そのゼラニウムにシトロネラールという蚊が嫌う芳香成分遺伝子を加えた園芸品種なんですね。
●科名:フウロソウ科
●別名:蚊取草・蚊嫌草・ニオイゼラニウム・カレンソウ・センテッドゼラニウム
別名がいくつもあるので間違えやすいですが、「蚊連草(かれんそう)」、「蚊取草・蚊嫌草」あたりが一般的な呼び方のようですので覚えておきましょう。
ローズゼラニウムなど通常のゼラニウムにも蚊除け効果はあると言われていますが、一般的に蚊連草などの名前で売られているものの方が香りが強いので、蚊で困っている方は蚊連草をおすすめします。
蚊が嫌う成分があるのはいいですけど本当に効果があるのか、そこが問題ですよね。
蚊の虫除け効果はあるのか?
この「シトロネラール」という成分には、蚊に対して
- 忌避効果(きひこうか)
- 蚊の二酸化炭素察知能力を低下させる効果
これら二つの効果があると言われています。
忌避効果は寄せ付けない効果。
殺傷効果はないのであくまで遠ざける効果になります。
そして、もう一つの二酸化炭素察知能力の低下はどんな効果なのかというと・・・
蚊は、汗の臭いや呼吸による二酸化炭素に反応して寄ってきます。
汗をかくと寄ってくるのに覚えがありませんか?
その時に人間に近寄りにくくなるわけです。
と言っている方がいますが、そうではありません。
葉に付いたことで、もろに効果を受け炭酸ガスを察知する能力が鈍ります。
ですので、結果近くを飛んでいても刺されにくくなります。
蚊の行動理由とその行動を抑える働きがある成分によって蚊の虫除け効果を発揮するわけですね。
ということで、効果があるということが分かりました。
次は、育て方についてご説明します。
蚊連草の育て方
3月中旬~4月に植えることができます。
真夏と冬は植える時期ではないので遅くても5月には植えましょう。
冬を越して次の夏まで育てるという方は9,10月頃に植えてもいいですね。
でも、3月中旬から4月の間にかけて植えたほうが、ちょうど育って夏の蚊対策に使えます。
日当たりがいいところを好みますが、半日陰でも大丈夫です。
高温多湿が苦手なので出来るだけ風通しのいい所か乾燥したところで育てましょう。
夏を越して終わりではなく、冬を越すこともできます。
ただし、植物は基本寒さに弱いので3度以下になると枯れてしまいます。
お住まいの環境にもよりますが、3度前後を行き来するような、もしくはマイナスになるような地域にお住まいでしたら室内に入れておきましょう。
18℃~30℃が好ましいですね。
玄関の隅などに置いておくか、インテリアとして観賞用に飾るのもいいです。
水やりと土や肥料は?
繊細な植物というわけではないので、市販の土を買ってくれば簡単に育てることができます。
必要なのは水と日光、適度な土です。
水のやりすぎは枯れの原因に繋がるので、土が乾いたら与えるように。
蚊連草は乾燥を好む植物なので、土全体が馴染むくらいの水で十分。
肥料は、今はスポイトのようなものに入った液体肥料が簡単に手に入ります。
100円均一でも売っていますからね。
肥料は、2~3週間に1度与えましょう。
虫除け効果を高める方法
蚊連草の虫除け成分は新芽から出ます。
ですので、ある程度成長したら切り戻しをします。
ハサミでチョキンっと茎を切ればOK。
これはミント系でもそうですが、切った部分から新芽が出てきます。
成長して成分が弱くなって来たら切って、新芽を出し、また虫除け成分を強くするということですね。
ここでふと思うのがいつ切り戻しをしたらいいのか。
花が咲く前?
花が咲いてからでもいいの?
この切り戻しをする時の注意点があるので覚えておきましょう。
注意点
花が咲く前に切り戻しをすること。
花が咲いているときに切り戻しや植え替えなどストレスを与えることをすると耐え切れず傷んだり枯れる場合があります。
また、ある程度育って株が大きくなっていることが条件なので小さすぎるうちに切り戻しばかりすると枯れてしまうので気を付けてください。
他の注意点
夏の時期に蚊除けとして活躍するはずが、梅雨などの影響で湿度が上がったときに放置しておくと最悪枯れてしまうので注意。
しかし、そこまで難しいということは無いので、ものすごくジメジメしたところにはおかないようにすればほとんどの場合、夏を越すことができます。
また、日当たりを好みますが暑さには弱いため真夏の高温の日には半日陰に移動させておきましょう。
枯れたときは?
葉の周りが黄色っぽくなって来たらその葉は切り取ってしまいましょう。
そうすることでそこから新芽が出てきて、さらに効果が期待できます。
増やし方は?
上で、新芽を出すために切った部分を挿し木にして増やすことができます。
5cmほど伸びてきたら茎を切って土に挿すだけ!
簡単!
土に挿して失敗するようであれば、小さなビンなどに水を入れて水挿しにしましょう。
毎日水を替えて1~2週間経ち、根が生えてきたら土に植えます。
根が生えていると成功率もかなり上がりますからね。
また、そのまま部屋に飾ればかわいらしいインテリアにもなりますね。
まとめ
今回は、
- 蚊連草とは?
- 蚊の虫除け効果はあるのか?
- 蚊連草の栽培方法
これらについてご紹介させていただきました。
栽培方法については見やすいように表にまとめてみました。
植える時期 | 3月中旬~4月 |
置く場所 | 日当たりのいい所 半日陰 乾燥したところ 18℃~30℃ |
水やり・肥料 | 土が乾いたら馴染むくらい与える 液体肥料を2~3週間に1回 |
枯れたとき | 枯れた葉を切る |
注意点 | 切り戻しは花が咲く前 高温多湿がダメ 3度以下の寒さに弱い |
効果が弱いなぁ・・・と思ったら香り成分が空気中に飛んでいないことが考えられるので、少し葉を指で擦ったりしてみてください。
空気中に香りが漂えば効果はあるはずです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
コメント
花蓮草というのですね。初めて知りました。以前某100円ショップでハーブの蚊除けを買ったことがあります。緑色のゼリーみたいなのが小さなプラスチックの箱に入っているものです。あまり期待せずに部屋にぺいっと置いておいたのですが、その夏ひと夏、電気式のベープなどをつけずに過ごすことができたんですよ。すごいな、と思ったけど翌夏はなかったですね。また売ってくれないかな。。。私が買ったものは少しレモングラスのような匂いがしました。
>まいなさん
100円ショップのものは虫除けに使えそうなハーブが色々混ざっていることが多いですね。
蚊連草以外にもペパーミントなども効果がありますよ。
レモン系も確か虫除け効果があったような・・・すみませんまた調べておきます。
(◎_◎;)
でも、蚊連草はいい香りですし、栽培もそんなに難しくはないのでぜひ機会があれば挑戦してみて下さい^^
「切り戻し」とても勉強になりました。
切ったところから新芽が出てくるんですね。
ハーブのこと初心者なのでこのサイトで学ぶことがとても多いです。
蚊に刺されやすい体質なのでは植物で虫よけ効果あがるのはうれしいです。
ただ今は植える時期ではないとのことでとても残念です。
>春の七草さん
コメントありがとうございます。
ちょっと分かりにくい説明ですみません。
「切り戻し」すると、切った部分の下にある葉や茎の付け根から新芽が出てきます。
私も結構蚊に刺されます(〃゜д゜;A
鑑賞用に置いておくだけでもハーブによっては虫除け効果があるのでいいですね。
このハーブはいい香りがしますし簡単なので、また来年にでもぜひ一度育ててみてください^^