ハーブを庭で育てたいけど土とかどうしたらいいんだろう?
地植えって言うのかな。
植え方がわからないんだよね・・・。
と、ハーブの育て方を調べているそこのあなたに今回は、
「初心者でもできるハーブの育て方」をわかりやすく解説します。
直に土に植える「地植え」から「水やり」などの育てるときのポイントもお話します。
なので、庭でガーデニングを考えたりしているのであれば必見です。
ハーブと言っても色々と種類がありますが、ここでご紹介する育て方は「基本の育て方」ですのであとはハーブに合わせて調節するだけ。
調節と言っても、育てようと思っているハーブの
- 植える時期
- 収穫時期
- 冬越し方法
などを事前にちょっと覚えておくだけでOK。
ほとんどのハーブは今回ご紹介する基本編で育てることが可能です。
ですので、ぜひ一連の流れを覚えてくださいね。
それでは、「ハーブの育て方」を見ていきましょう!
初心者でもできるハーブの育て方
ハーブを育てるのが初めての初心者でも基本さえマスターすれば簡単に育てることができます。
初めてハーブを育てるのであれば、初心者向きの
- ペパーミント
- スペアミント
- カモミール
この辺りがオススメですよ。
ということで、育て方の一連の流れを見てみましょう。
ハーブの育て方の流れ
- ホームセンターや園芸店、スーパーやネットショップでハーブの種もしくは苗を購入
- ハーブを植える場所の土を耕す(土が悪ければハーブ専用培養土などを使う)
- 種を蒔く、もしくは苗を植える
- 土が乾燥したら午前中に水やりをする
- 育ってきて重なり出したら適度に間引きをする
- 時期が来たら収穫
- 乾燥や冷凍して保存
これら年間を通した一連の流れで必要な道具、そしてところどころ抽象的だった部分を詳しく説明していきます。
準備するもの
【準備するもの①】
- スコップ
- じょうろ・コップ(水を与えられるものならOK)
- 手袋
- 園芸用ハサミ(普通のハサミで代用可能)
- ハーブ専用培養土・用土(畑の土が使えない場合)
- ハーブの種、もしくは苗
こちらは必需品ですかね。
あればかなり作業が楽になる道具です。
【準備するもの②】
- 鉢
- 鉢底ネット
- 鉢底石
【準備するもの②】は庭で地植えする際にはほとんど使わないのですが、「土の条件」の部分で説明していますのでそちらをご覧ください。
また、鉢やプランターを使うことで仕切りの代わりになるため、他のハーブと交雑するのを防げます。
覚えておくと今後ハーブを育てるときに使えますよ。
育てるときのポイント
ここからは、育てる段階で要所要所で必要となる「育て方のポイント」をお話していきます。
特に、水やりは重要項目なので覚えておきましょう。
植物の分類
植物の分類とは、ハーブのライフサイクルのことです。
- 1年草
- 2年草
- 多年草
これらのキーワードは聞いたことがあるかもしれませんね。
【1年草】
1年以内のサイクルで、
- 発芽
- 生長
- 開花
- 枯れて種が採れる
【2年草】
1年以上~2年以内のサイクルで
- 発芽
- 生長
- 開花
- 枯れて種が採れる
1~2年で生育が終わることは無く、何年にも渡って育つ。
これらのライフサイクルによって育て方も少しずつ変わってきます。
1年草なら次の年に種を撒くか、落ちたものが芽を出して育ちます。
2年草や多年草ならその必要はないので、育てるハーブがどれかは覚えておきましょう。
種から育てるとき【種まき】
ハーブを種から育てるときは、
- 耕した部分に種を撒く
- 種の上に軽く土をかぶせ、手で軽く押さる
- 種が流れないように水をたっぷりやさしく与える
- 土が乾燥したら午前中に水を与えて、1~2週間後の発芽を待ちましょう。
種まきについては、
点まき | 植え替えに弱いハーブ、種が大きなもの。1カ所に2~3粒ずつ撒く |
ばら撒き | 種が小さくて細かいもの。全体に均一に撒く |
条まき | 種類の違うハーブを列で育てたいとき。土に平行の溝を作り、その中に等間隔で種を蒔く |
すじまき | 種類の違うハーブを列で育てたいとき。土に軽くすじを付けながら一直線に種を並べる |
これら4つの方法があります。
苗から育てるとき【苗植え】
初心者は、種より苗から育てる方が簡単です。
種から育てて、間引きしたりする工程が無いので初めてハーブを育てるときは苗から育てるのをおすすめします。
【苗の選び方ポイント】
- 軽く触れてみて香りのいいもの
- 茎や葉が枯れていない、細くない
- 茎が太くてしっかりしている
- 葉の色つやが良く、瑞々しい
- 節と節の間隔が短い
- 花を咲かすハーブならまだ咲いていない
【植え方】
- 苗のビニールポット部分が埋まるくらい土を掘る
- ビニールポットを外し、軽くほぐす
- 苗を掘った場所に置いて、土をかぶせる
- 軽く押さえる
- たっぷりと水を与える
肥料
ハーブは元々雑草のものが多く、野性に近いため基本的には肥料は控えめがいいと言われています。
実際に、肥料が無くてもしっかり育つハーブは多いです。
与えすぎると虫がつきやすくなったり、香りが無くなったり、枯れる原因になりますので気を付けて気ください。
肥料は、大きく分けると
- 植え付け時や植え替え時に与える「元肥」
- 育てている途中で与える「追肥」
これら2つがあります。
葉や茎の色が薄く弱々しい状態になったり、あまりにも虫が付くようになったりしたら栄養が足りていないというサインです。
逆に、葉の色が焼けるような色になったり、夏期に生長が止まることがあれば肥料の与えすぎのサインです。
ほとんどのハーブは「元肥」だけで育ちますね。
植物が健全に育つために必要な3要素があります。
それは、
【肥料の3要素】
- チッ素
- リン酸
- カリ
これら3つです。
- 「チッ素」は葉肥とも呼ばれていて、茎や葉を育て、養分の吸収を促進します。
- 「リン酸」は実肥料と呼ばれ、開花や結実を促進します。
- 「カリ」は根肥と呼ばれ、根を育て病害虫などへの抵抗力を強くします。
育てるハーブで、花や実を使うもの、食用とするハーブには動植物を原料とする有機質肥料を使った方がいいかもしれません。
俗にいう有機栽培ですね。
化学合成肥料もありますが、極力使わないようにした方がいいです。
即効性はありますが、おすすめはしません。
ハーブを植えるとき、元肥には肥料効果が長く続く有機質のコロコロした固形肥料を与えましょう。
成長段階で栄養分を補う場合は、チッ素分の多い肥料を与えます。
日当たり・置き場所
ほとんどのハーブは、日当たりと風通しのよい場所を好みます。
ただし、日当たりと言っても直射日光が当たりすぎるのは良くありません。
午前は陽が当たり午後・夕方は日陰になるような半日陰が適しています。
庭に植えるのであれば、ほとんどの場合夕方には日陰になるでしょう。
植木鉢やプランターで育てるときは置き場所には注意して下さいね。
土の条件
ハーブは水はけがよく、水もちのよい土を好みます。
土には大玉や小玉などありますが、大きさが大きいものが混じっていれば、水はけがよくなります。
また、ハーブの多くはもともと地中海沿岸地方から入ってきました。
ですので、その土壌や気候に適しているんです。
この地方の土はアルカリ性。
つまり、ハーブを育てるためには弱アルカリ性の土が向いていることになります。
しかし、日本の土の多くは酸性。
石灰類を混ぜて弱アルカリ性の土壌に改良する必要があります。
ハーブを育てる際には、園芸店などで売っている苦土石灰や草木灰を使うことも考えなくてはいけません。
ハーブ栽培用の土にするためには、
そして、30cmほどすき込みます。
酸性度の高い土であれば苦土石灰を大さじ1杯入れてよく混ぜてます。
期間は、1~2週間程度寝かせれば弱アルカリ性の土に改良できます。
しかし、弱アルカリ性にこだわりすぎる必要もなく、中性でもハーブは育つので神経質になる必要はありません。
アルカリ性が強すぎても育ちが悪くなるので注意が必要です。
一般的な基本の配合は
ですので、覚えておきましょう。
通気性、保湿性に優れたブレンドは
- 赤玉土:排水性、保水力に優れている
- 腐葉土:肥料分を保持する力を高める
ここまで、お話を聞いてどうでしょうか。
う~ん、初心者にはちょっと・・・
もっと簡単にならないの?
そう思いますよね。
いきなり、土を合わせてなんて本格的なことは無理です。
ですので、庭の土がこの条件に合う合わないは一度置いておきましょう。
一番簡単な方法は、
ハーブを植える部分の土を掘り、市販のハーブ専用培養土や野菜用に用意された培養土を購入してきて入れてしまうことです。
これなら誰でもできますよね。
でも、時間が経てば培養土は元々あった周りの土と混合していきます。
1年、2年経てばなおさらです。
そこで1つ方法があります。
少しだけ頭を出して庭に埋めてしまう。
という方法です。
その際には、鉢の底に
- 鉢底ネット
- 鉢底石を鉢の1/10ほど
これらを入れてから培養土を入れましょう。
水やり
水やりはハーブを育てる過程で最も重要と言えます。
水のやり方ひとつで枯らしてしまうこともあるので気を付けましょう。
ポイントは、
- 土が乾燥してから与える
- 午前中に与える
- 1日1~2回
- 根元に与える
- 太陽が頭の上に出ている日中には水を与えない
これら5つです。
特に気を付けたいのが4番と5番目。
陽の強い日中に水を葉の上から与えると、水温が上がり葉が焼ける可能性があります。
という考えは間違っていますので注意してください。
私も当初、これをやってハーブをダメにした経験があります・・・
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また、水のやりすぎは根腐れを起こして枯れる原因になるので必ず乾いてから与えてください。
もともと、地中海沿岸の乾燥地帯に自生していたものが多いので乾き気味を好むんです。
間引き
間引きとは、株が近すぎるものや葉が重なって蒸れやすくなっている状態を改善するために
「日当たりや風通しを良くすること」です。
間引きをしないと湿気を好む虫、特にアブラムシが付きやすくなります。
苗から育てている方は、株同士を離して育てていれば間引きをする機会はほとんどないでしょう。
しかし、種から育てているとワサワサと密集してしまうため、間引きをする必要があります。
一か所に2~3株残して、周りのスペースを空けるように抜きましょう。
もし、他に植えるスペースがあれば抜いたハーブをそこに植え替えてください。
育っても、葉が重ならない間隔で植えてあるといいですね。
抜くときの基準としては、弱そうなものから抜いていきましょう。
しっかりしている強いものを残して育てていく感じです。
摘心(てきしん)
摘心(てきしん)は育てたハーブが10~15cmくらいになったらしましょう。
枝数が増えてしっかりした株に成長し、花の数が多くなります。
摘心する時は必ずハサミなど切れるものを使ってください。
手で無理やりするとハーブにストレスを与えてしまい、枯れる原因の一つになります。
摘心(摘芯)とは?
実や花を大きくするために、新しく伸びてくる茎・枝を途中でつみ取ること。
病害虫対策
ハーブに限らず植物を育てると病気や虫は付き物です。
中には忌避効果という虫を寄せ付けない香りを出すものもあります。
しかし、環境や育て方が悪いと「うどんこ病」や「立枯病(たちがれびょう)」になり、アブラムシやヨトウムシなどの害を受けます。
なので、毎日観察し害虫を見つけたらすぐに駆除しましょう。
防虫ネットなどの対策もアリです。
こちらはカモミールの記事ですが、育てているときにアブラムシを寄せ付けない方法などで7つ方法を紹介していますのでぜひ参考にしてください。
うどんこ病とは?
葉や茎の表面にうどん粉をまぶしたように白いかびが発生。
葉の表面が覆われると光合成が阻害され、葉から栄養を吸収するため生育不良となり、花が咲かない、果実が肥大しない、などの被害が起こる。オッして最悪枯れてしまう。
立ち枯れ病(苗立枯病)とは?
病原はカビの一種。
草花や野菜、観葉植物など、ほとんどすべての植物に発生し、発病部に単黄色や赤色のカビを生じます。
収穫
収穫時には7つのポイントがあります。
- 湿気が多いとカビが発生する可能性があるため、収穫は晴天が2~3日続いて梅雨が乾いた午前中、9時頃が最適。
- 枝が密集していると蒸れやすいため、湿気が多くなる梅雨前に間引きも兼ねて収穫するのがいい。
- 葉や茎を収穫する場合、香り成分が多い時期は花が咲く直前。
つぼみが見え始めたら収穫しましょう。 - 花を収穫する場合は、満開になる直前が最適。
- 手でちぎるとストレスを与えてその後の収穫や次年の成長に悪影響を及ぼすので、必ずハサミで収穫しましょう。
- 1年草、2年草は成葉が6~8枚以上になってから。多年草は成葉が3~4枚を茎に残して上部を採取。
- 樹木類は次の枝が残るように数枚の葉を残します。
冬越し
ハーブの冬越しは上手くやらないと完全に枯れて次の年に育たなくなります。
霜などでハーブが凍結してしまうので、庭で育てているときは寒風対策が必要です。
関東など、冬でも雪が降るかどうかくらいの地域でしたらオレガノやセージ、ミントなど強いハーブは対策をしなくても冬を越すことができます。
温度が-10度以上になる雪の降る地域でも、ミントに関しては次の時に元気に生えてきますね。
東北や北の方での冬越しは霜よけにワラやモミガラ、ビニールなどでマルチングをした方がいいです。
マルチングとは?
造園カタカナ用語。
土壌の乾燥や多湿、地温の上昇などを防ぐため、わらやビニールで耕地を覆うこと。
寒風や霜を避けるように対策すればいいので、大きなバケツや大木園の発泡スチロールをひっくり返して被せておくのも有効です。
レモングラスなどには私もやります。
鉢やプランターの場合は、室内に入れたりして窓際の日が当たる場所に置いておきましょう。
ただし、熱帯原産のハーブは必ず鉢上げして冬越ししましょう。
ハーブによって耐寒温度は違いますが、5度以上を維持できる環境であればほとんどのハーブは大丈夫です。
乾燥方法
電子レンジやオーブンを使った方法、天日干しや室内での乾燥の仕方をご紹介しています。
マル秘方法は、見る価値ありなのでぜひ。
保存方法
乾燥したら今度は保存。
保存方法を、期間付きでまとめています。
パッと見てわかるように表もありますのでご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「初心者でもできるハーブの育て方」ということで、どんなハーブを育てるときにも使える「ハーブの育て方 基本編」をお話しました。
今回の一連の流れを覚えておけば、大抵のハーブは育てられます。
始めは、ミントやカモミールから始めてみるのが簡単でいいですよ。
そこで実際に栽培の流れを体験すると今回お話したポイントがよりハッキリと分かると思います。
2つ3つハーブを育てることができれば、ちょっと応用して自分で土を作ってみたりするのも面白いと思いますね。
また、水やりは重要です。
土が乾いていることを確認してから与えてください。
その時は、日中ではなく午前中か夕方に与えましょう。
今回は基本の育て方なので、ポイントだけは押さえておいてくださいね。
それでは、あなたのハーブライフを楽しんでください^^
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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