リンデンとは?「西洋菩提樹」の花のハーブティー|お寺の菩提樹・お釈迦さまの菩提樹との違いと、飲むときの年齢・妊娠中の注意

リンデンとは?西洋菩提樹の花のハーブティー ハーブ名・種類一覧

ヨーロッパの街の並木道で、夏になると甘い香りを漂わせる木。それがリンデンです。

リンデンは、和名を「西洋菩提樹(セイヨウボダイジュ)」という木です。花を干したものが、ハーブティーになります。

リンデン

この記事では、リンデンの特徴と「菩提樹」という名前のややこしさ、ハーブティーの淹れ方と注意をまとめました。

先に結論

リンデンは、アオイ科シナノキ属の落葉高木。和名は西洋菩提樹です。

夏に咲く淡い黄色の花を干して、ハーブティーにします。

日本のお寺の菩提樹や、お釈迦さまのインドボダイジュとは別の植物です。

ハーブティーは、妊娠中・授乳中の方、4歳未満の子どもにはすすめられていません(ヨーロッパの医薬品庁)。

リンデンは、どんな植物?

  • 学名……Tilia(シナノキ属)。ハーブティーには、フユボダイジュ(Tilia cordata)、ナツボダイジュ(Tilia platyphyllos)や、その雑種のセイヨウシナノキが使われる
  • 科……アオイ科(以前の分類ではシナノキ科)の落葉高木
  • 大きさ……高さ30メートルほどになる
  • 花……夏に、淡い黄色の小さな花がまとまって咲き、よい香りがする。ミツバチがよく集まる
  • 和名……西洋菩提樹(セイヨウボダイジュ)、西洋シナノキ

ヨーロッパでは、並木や公園の木として広く植えられています。ドイツ語では「リンデンバウム」と呼ばれ、シューベルトの歌曲『菩提樹』も、この木がテーマです(辞典より)。

いろはちゃん

音楽の授業で聞いた『菩提樹』の木が、リンデンだったんだ!

ハーブティー博士

そうなんです。古代ゲルマンの人々は、リンデンの古い木を神さまの宿る木として大切にしていて、ドイツではその木の下で裁判が開かれたり、村や町のシンボルになったりしたそうですよ。

★3つの「菩提樹」の違い

「菩提樹」と呼ばれる木は、じつは3種類あります。

  • リンデン(西洋菩提樹)……アオイ科。ヨーロッパの並木。花をハーブティーにするのはこれ
  • ボダイジュ(日本のお寺の菩提樹)……リンデンと同じシナノキ属。中国原産で、12世紀に栄西が日本に持ち帰ったと言われる。6〜7月に淡い黄色の花が咲く
  • インドボダイジュ……クワ科の常緑樹。お釈迦さまが、この木の下で悟りを開いたとされる

インドボダイジュは熱帯の木なので、仏教が伝わった中国では育ちませんでした。そこで、葉の形が似ているシナノキ属のボダイジュが、代わりにお寺に植えられるようになったと言われています(辞典より)。

いろはちゃん

えっ、お寺の菩提樹は、お釈迦さまの菩提樹とは別の木だったの!?

リンデンのハーブティー

ハーブティーに使うのは、花と、花の柄についているへら形の葉(苞)を、まとめて干したものです。

  • 味と香り……やさしい甘い香りで、くせが少ない
  • カフェイン……含まない(チャノキの葉を使わないため)
  • 呼び名……「リンデンフラワー」「ライムフラワー」とも。果物のライムとは関係ない

淹れ方の目安(大人1杯分)

  • 乾燥したリンデン1.5gに、熱湯150ml
  • ふたをして5分ほど蒸らす
  • ヨーロッパの医薬品庁の資料では、大人は1日2〜4回までが目安

ヨーロッパの医薬品庁(EMA)は、リンデンの花を「長く使われてきた実績にもとづくハーブ医薬品」として、かぜの症状をやわらげることと、軽い気持ちのストレスをやわらげることに使うとまとめています(EMAの資料)。

ただし、これは昔から使われてきたことにもとづくもので、臨床試験で効果が確かめられたという意味ではありません。日本では、リンデンのハーブティーは食品で、医薬品のように国の審査で効果が認められたものではありません。

かぜのときに飲まれてきたハーブには、エルダーフラワーもあります。寒い季節のハーブティーは冬のハーブティーでもご紹介しています。

★飲むときの注意

EMAの資料にもとづく注意

  • 妊娠中・授乳中は、安全性が確かめられていないため、すすめられていません
  • 4歳未満の子どもには、すすめられていません
  • 気持ちのストレスのために飲むのは、12歳未満にはすすめられていません
  • かぜの症状が1週間以上続くとき、息苦しい・高い熱が出る・色のついた痰が出るときは、医師に相談する
  • お薬を飲んでいる方、持病のある方は、飲む前に医師や薬剤師に相談してください

小さな子どもの高い熱や息苦しさは、ハーブティーで様子を見ずに、すぐに医療機関を受診してください。

いろはちゃん

やさしい味のお茶でも、年齢で気をつけることがあるんだね?

ハーブティー博士

そうなんです。小さな子どもについては、安全を確かめた資料が足りないためなんですよ。大人がくつろぎの一杯として楽しむのがいちばんですね。

保存のしかた

  • 乾燥した花は密閉容器に入れ、湿気と光を避けて保存
  • 香りが飛びやすいので、早めに使いきる

まとめ

  • リンデンはアオイ科シナノキ属の落葉高木。和名は西洋菩提樹
  • ヨーロッパの並木。シューベルトの『菩提樹』もこの木
  • お寺のボダイジュ、お釈迦さまのインドボダイジュ(クワ科)とは別の植物
  • ハーブティーは、花と苞を干したもの。大人は1.5gに熱湯150ml
  • 妊娠中・授乳中・4歳未満にはすすめられていない

ヨーロッパの並木道の香りを、一杯のお茶で。くつろぎたい夜に、ゆっくり味わってみてください。

ほかのハーブについてはハーブの種類・名前一覧図鑑にまとめています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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