葉にそっとふれると、ふわっとバラのような香り。ローズゼラニウムは、花ではなく葉の香りを楽しむハーブです。
丈夫で育てやすく、挿し木で簡単にふやせるので、はじめてのハーブにも向いています。

この記事では、ローズゼラニウムの育て方と、冬越しのコツをまとめました。
先に結論
ローズゼラニウムは、南アフリカ原産の多年草。葉からバラのような香りがします。
日当たりと風通しのよい場所で、水は土がよく乾いてから。長雨に当てないのがポイントです。
寒さにはやや弱いので、冬は軒下や室内で凍らせないように守ります。
ローズゼラニウムの基本
- 学名……Pelargonium graveolens
- 科……フウロソウ科ペラルゴニウム属(テンジクアオイ属)
- 原産……南アフリカ
- 性質……常緑の多年草。草丈30〜100cm
- 花……4〜7月。うすいピンクの小さな花
- 寒さ……やや弱い/暑さ……ふつう
葉に香りのあるゼラニウムの仲間は「センテッドゼラニウム(香りゼラニウム)」と呼ばれ、ローズゼラニウムはその代表です。バラの香りの葉は、ゼラニウムオイルの原料や、料理やお菓子の香りづけにも使われます。

花じゃなくて、葉っぱがバラの香りなんだ!

そうなんです。同じ仲間には、虫よけで知られる蚊連草もあります。種類によって、レモンやリンゴ、ミントのような香りのものもあるんですよ。
置き場所:日当たりと風通し、そして雨よけ
- 日当たりと風通しのよい場所で育てる
- 長雨に当てると、株の形が乱れたり、花が腐ったりしやすい
- 鉢植えは、梅雨や秋の長雨のときに軒下へ移す
- 庭植えは、土を10cmほど盛り上げて水はけをよくする
雨に弱いので、移動できる鉢植えのほうが育てやすいです。
用土と植えつけ
- 用土……水はけと通気性がよく、ほどよく水もちのある土。ややアルカリ性を好むので、苦土石灰を混ぜて調整する
- 元肥……カルシウムを含む、ゆっくり溶ける肥料を混ぜておく
- 植えつけ……春に買ったポット苗は、すぐに5号(直径15cm)ほどの鉢に植え替える
- 植え替え……真夏と冬を除けばできる
水やりと肥料
- 鉢植え……鉢土がよく乾いてから、鉢底から流れ出るほどたっぷり
- 庭植え……ほとんど必要ない
- 追肥……春から初夏と、秋の成長期に、液体肥料か置き肥

毎日お水をあげたほうが元気に育つんじゃないの?

いつも土が湿っていると、根が弱ってしまいます。「よく乾いてから、たっぷり」のメリハリが大切ですよ。
★切り戻しで形を整える
切り戻しのポイント
- 花房がほぼ咲き終わったら、花茎のつけ根から折り取る
- 春から続いた花は、梅雨のころに一段落する
- そのタイミングで、葉を少し残して、草丈の半分くらいで切り戻す
- 切った枝は、そのまま挿し木に使える
切り戻すと、わき芽が増えてこんもりとした形になります。蒸れも防げます。
★ふやし方:挿し木がかんたん
挿し木の手順
1. 茎の先を10cmほど切る
2. 下の葉を取る
3. 水はけのよい土に挿す
4. 明るい日陰で、土を乾かしすぎないように管理する
5. 数週間で根が出る

切った枝を挿すだけでふえるなら、お友だちにも分けてあげられるね!
挿し木の苗を作っておくと、冬に親株が弱ったときの保険にもなります。
★冬越し:凍らせない
- 寒さにはやや弱い。凍るような寒さが続くと、品種によっては枯れることがある
- 鉢植えは、冬は軒下へ。寒い地域では日当たりのよい室内に取り込む
- 冬は成長がゆっくりになるので、水やりは控えめに
霜が降りる前、秋(10〜11月)のうちに、冬の置き場所を決めておくと安心です。
気をつけたい害虫
オンシツコナジラミという白い小さな虫が、葉の裏につくことがあります。株をゆすると一斉に飛び立つのが特徴です。見つけたら、葉の裏をよく見て、早めに取り除きます。風通しをよくしておくことが予防になります。
ペットがいる家では
ゼラニウムの仲間(ペラルゴニウム属)は、犬・猫・馬に有毒な植物とされています(アメリカ動物虐待防止協会ASPCAの一覧)。香りの成分(ゲラニオール、リナロール)が原因で、嘔吐や食欲がなくなる、皮膚炎などが起こるとされています(ASPCA:Geranium)。
鉢はペットがかじらない場所に置いてください。口にしてしまったときは、すぐに動物病院に相談してください。
香りの楽しみ方
- 葉を指でそっとこするだけで、バラのような香り
- 摘んだ葉を、ポプリやサシェに
- 切り戻した枝を、花瓶に挿して香りを楽しむ
料理やお茶に使うときは
ローズゼラニウムの葉は、料理やお菓子の香りづけにも使われます。使うときは、食用に育てたもの(農薬を使っていないもの)を、香りづけ程度の少量で。ゼラニウムの精油(エッセンシャルオイル)は飲まないでください。妊娠中の方や、お薬を飲んでいる方は、口にする前に医師に相談すると安心です。
ほかの香りのハーブも
まとめ
- ローズゼラニウムは南アフリカ原産。葉からバラのような香り
- 日当たりと風通しのよい場所で。長雨は軒下でよける
- 水はよく乾いてからたっぷり。土はややアルカリ性に
- 梅雨のころに半分くらいに切り戻す。切った枝は挿し木に
- 寒さにはやや弱い。冬は凍らせない。犬・猫には有毒とされる
雨と寒さから守れば、毎年バラの香りの葉を楽しめます。
ほかのハーブについてはハーブの種類・名前一覧図鑑にまとめています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


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