ハンバーグのレシピに出てくる「ナツメグ 少々」。入れると、なぜかお店の味に近づく気がしませんか。
ナツメグは、肉のくさみをやわらげ、甘い香りを足してくれるスパイスです。ただし、量にだけは気をつけたいスパイスでもあります。

この記事では、ナツメグの正体と使い方、そして「入れすぎてはいけない理由」をまとめました。
先に結論
ナツメグは、ニクズクという木の種の中身を乾かしたスパイス。種を包む赤い部分はメースという別のスパイスになります。
ハンバーグ・ミートソース・ホワイトソース・焼き菓子に、ほんの少し。
料理に少々使う分には問題ありませんが、たくさん食べると中毒を起こすことがあります。子どもの手の届かない場所に保管してください。
ナツメグは、どんなスパイス?
- 植物名……ニクズク
- 学名……Myristica fragrans
- 科……ニクズク科
- 原産……インドネシアのバンダ諸島(香料諸島のひとつ)
- 使う部分……種の中身(仁)を乾かしたもの
- 香り……甘く、少しほろ苦い。成分のひとつにミリスチシンがある
ナツメグとメースの違い
ニクズクの実を割ると、種のまわりを赤い網のようなもの(仮種皮)が包んでいます。
- ナツメグ……種の中身。甘く、少しほろ苦い香り
- メース……種を包む赤い網の部分を乾かしたもの。ナツメグより上品でおだやかな香り

ひとつの実から、2種類のスパイスがとれるんだね!
ナツメグの使い方
- ハンバーグ・ミートボール……ひき肉にほんの少し。肉のくさみがやわらぐ
- ミートソース・ロールキャベツ
- ホワイトソース・グラタン……牛乳との相性がよい
- マッシュポテト・かぼちゃのスープ
- 焼き菓子・ホットワイン・チャイ……シナモンやクローブと一緒に
使うときのコツ
- 量の目安は4人分のハンバーグで「ひとふり」〜小さじ1/4ほど
- ホール(丸ごと)は、使う分だけおろし金で削ると香りが強い
- 入れすぎると苦みが出る

「少々」でいいなら、いつものハンバーグにもすぐ足せそう!
甘い香りのスパイスは、シナモンやクローブとも相性がよく、チャイに少し加えることもあります。
★たくさん食べると、中毒を起こす
ナツメグは、一度にたくさん食べると中毒を起こすことがあるスパイスです。原因は、香りの成分のミリスチシンなどと考えられています。
- 量の目安……10gほどをこえる量(パウダーで小さじ数杯分)で中毒の症状が出るとされる
- 主な症状……動悸、吐き気、けいれん、錯乱など
アメリカのカリフォルニア州の中毒センターの記録(1997〜2008年)では、ナツメグの中毒119件のうち約7割が意図的にたくさん食べたもので、動悸や興奮などの症状が多く見られました(論文)。また、イリノイ州の記録では、うっかり口にしてしまった例の約6割が13歳未満の子どもでした(論文)。

えっ、台所にあるスパイスで中毒になるの!?

料理に「少々」入れる量とは、まったく違う量の話です。ふつうに料理に使うぶんには、心配しすぎなくて大丈夫ですよ。
守ってほしいこと
- ナツメグは料理の香りづけに少量だけ使う。「体にいいから」とたくさん食べない
- 子どもの手の届かない場所に保管する(目に入ったり、口に入れたりしないように)
- たくさん食べてしまったとき、動悸や吐き気、ようすがおかしいときは、すぐに医療機関を受診する
- 妊娠中・授乳中の方、お薬を飲んでいる方は、料理の香りづけ程度をこえる量はとらない
保存のしかた
- パウダーは香りが飛びやすいので、密閉容器で湿気と光を避けて保存し、早めに使いきる
- 香りを長く楽しむなら、ホールで買って使う分だけ削るのがおすすめ
まとめ
- ナツメグは、ニクズクの種の中身。種を包む赤い部分はメース
- ハンバーグ・ホワイトソース・焼き菓子に、ひとふり〜小さじ1/4
- たくさん食べると動悸・吐き気・錯乱などの中毒を起こすことがある
- 子どもの手の届かない場所に保管。料理の香りづけ以外に使わない
「少々」が、ナツメグのちょうどいい量。ひとふりの甘い香りで、いつもの料理を楽しんでください。
ほかのハーブについてはハーブの種類・名前一覧図鑑にまとめています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


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