シソといえば、刺身のつまや薬味を思い浮かべる方がほとんどだと思います。
でも、シソはお茶にもなります。
薬味として少し使って余らせてしまう、育てたら増えすぎた——そんな方にこそ知ってほしい使い方です。
先に結論
お茶にするなら青じそ・赤じそのどちらでも作れますが、
青じそはさわやか、赤じそは色も楽しめるという違いがあります。
シソはどんな植物?
- 学名:Perilla frutescens var. crispa
- 科名・属名:シソ科シソ属
- 原産地:中国大陸(日本には奈良時代以前に伝来)
- 分類:一年草
- 使う部分:葉
青じそ(大葉)と赤じそは、同じ植物の色違いの変種です。葉をもむと、どちらも独特のさわやかな香りがします。
青じそと赤じそ、何が違う?
青じそ……緑色の葉。刺身のつまや薬味でおなじみ。香りがはっきりしている
赤じそ……紫色の葉。梅干しの色づけや、しそジュースに使われる
色の違いは、含まれる色素(アントシアニン)の量によるものです。

こうして並べると、色の違いがよく分かります。葉の形やギザギザした縁は共通していて、違うのは色だけということが見た目からも伝わってきます。
日本に伝わったのは奈良時代より前
シソの原産は中国大陸ですが、日本にはとても古くから伝わっています。奈良時代より前にはすでに栽培されていたとされ、日本の食文化に深く根づいてきました。
これほど長く親しまれてきた理由のひとつが、香りの強さです。刺身のつまに使われるのも、生臭さを香りでやわらげる効果を経験的に知っていたからだと言われています。
赤じそといえば、梅干し
赤じそを見て真っ先に思い浮かべるのは、梅干しの色づけという方も多いはずです。
梅干しのあの赤色は、梅自体の色ではなく、赤じそのアントシアニン色素が梅の酸と反応して発色したものです。梅干し作りの季節(6〜7月)になると、赤じそが店先に並ぶのはこのためです。
しそジュースも同じ原理です。赤じそを煮出すと紫がかった液になり、そこにクエン酸やお酢を加えると、鮮やかな赤色に変わります。お茶にしたときにじんわり色が出るのも、この色素の性質によるものです。
お茶にするなら、どちらが向いている?
青じそ
すっきりした、青々しい香りが特徴です。
薬味で使うときと同じ、あのさわやかな香りがそのままお茶になります。緑茶に近い感覚で、食後にも合わせやすい味です。
赤じそ
お湯を注ぐと、じんわりと赤い色が出ます。
香りは青じそよりやや穏やかですが、見た目の華やかさが魅力です。梅干しやしそジュースでおなじみの、あの赤い色を思い浮かべていただくとイメージが近いです。
選び方の目安
- 香りを楽しみたい……青じそ
- 色も楽しみたい……赤じそ
- 迷ったら……両方少しずつ育てて飲み比べる
乾燥のさせ方
① 摘む
・虫食いのない、きれいな葉を選ぶ
・洗ってしっかり水気を切る(生乾きだとカビの原因に)
② 乾燥させる
・風通しのよい日陰に、重ならないよう広げる
・数日〜1週間ほどで、パリッと乾く
③ 保存
・完全に乾いたら、手で軽くもんで細かくする
・密閉容器に入れて涼しい場所へ
水気が残ったまま保存するとカビます。乾燥は焦らず、しっかり時間をかけてください。
淹れ方
- ティーポットに乾燥葉ティースプーン1杯
- 熱湯を注ぐ
- 3分ほど蒸らす
シソ単体は香りが強く出るので、まずは短めの3分から試してみてください。
緑茶とのブレンドが定番
シソは緑茶と合わせるとぐっと飲みやすくなります。
緑茶のうま味がシソの香りを受け止めて、全体がまとまります。実際、シソを使ったブレンドの多くは緑茶がベースになっています。
シソと合わせやすいもの
- 緑茶……いちばんの定番。うま味と香りのバランスがいい
- ミント……清涼感が重なる
- 梅……赤じそなら特に相性がいい
美城のブレンドでは
長野県飯田市山本のケーキとビストロ美城(みき)のブレンドティーにも、シソが使われています。
㉑シソ・ミントグリンティー
原材料:緑茶(国産)/シソ(長野県飯田産)/スペアミント(長野県飯田産)/ブラックミント【ペパーミント】(長野県飯田産)
緑茶にシソとミントを合わせた、すっきりした味わいのお茶です。1袋(ティーバッグ2個入り)300円。
このブレンドは、上で書いた「シソ×緑茶」の定石に、さらにミントの清涼感を重ねた構成になっています。シソ単体で作るより一段と飲みやすく仕上がっているので、初めての方はこちらから試してみるのもおすすめです。
美城では敷地内の畑で自家栽培したシソを使っています。畑の様子は自家栽培ハーブティーは何が違う?長野・美城のハーブ畑からで写真つきでご紹介しています。
育てるときのポイント
シソは丈夫で、初心者向きの野菜としても知られています。
- 日当たり……半日陰でもよく育つ
- 水……乾燥に弱いので、こまめに与える
- 収穫……下の葉から順に摘むと長く収穫できる
放っておくと花が咲き、実(穂じそ)がつきます。花が咲くと葉が硬くなるので、お茶用の葉はそれより前に摘むのがおすすめです。穂じそも天ぷらなどで食べられるので、こちらも無駄になりません。
飲むときに気をつけたいこと
こんな方はご注意ください
シソ科の植物にアレルギーのある方はお控えください。
また妊娠中・授乳中の方、持病のある方、お薬を飲んでいる方は、かかりつけの医師や薬剤師にご相談ください。ハーブティーは食品であり、医薬品ではありません。
まとめ
- シソは薬味だけでなくお茶にもなる
- 青じそはさわやか、赤じそは色も楽しめる
- 乾燥は日陰でしっかり水気を切ってから
- 緑茶とのブレンドがいちばん飲みやすい
- 育てているなら、花が咲く前の葉を使う
薬味で使いきれなかった葉を、捨てる前に少しだけ乾燥させてみてください。いつもの緑茶に混ぜるだけで、新しい味に出会えます。
ほかのハーブはハーブの種類・名前一覧図鑑から探せます。同じ緑茶ブレンドではミントもおすすめです。


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