細くて筒のような葉に、やさしいネギの香り。チャイブは、刻んで料理に散らすだけで彩りと風味が加わる、使いやすいハーブです。
一度植えれば、切っても切ってもまた伸びてくるので、ベランダの鉢でも長く楽しめます。

この記事では、チャイブの育て方と、長く収穫するコツをまとめました。
先に結論
チャイブは寒さに強いネギの仲間の多年草。冬に葉が枯れても、春にまた芽を出します。
苦手なのは夏の高温と乾燥。夏は半日陰に置き、とくに成長期は水切れに注意します。
葉は地際から4〜5cm残して切れば、春から秋まで何度も収穫できます。
チャイブの基本
- 学名……Allium schoenoprasum
- 科……ヒガンバナ科ネギ属
- 別名……セイヨウアサツキ、シブレット
- 原産……ユーラシア
- 性質……多年草。草丈30cmほど
- 寒さ……強い/暑さ……やや弱い
- 花……5〜6月にピンクの丸い花が咲く
アサツキやネギとの見分け方は、チャイブとアサツキの違いでくわしくご紹介しています。
栽培カレンダー
- 種まき……秋か春先(暖かくなってからのほうが発芽しやすい)
- 植えつけ……苗が10cmほどに育ったら
- 株分け……春か秋
- 花……5〜6月
- 葉の収穫……4〜10月
種まき:土は1cmほどかける
種まきのポイント
- チャイブの種は光を嫌う(嫌光性)ので、土を1cmほどかける
- まいたあとは、暖かく日当たりのよい場所に置く
- 種から育てた株は、翌年に花が咲く

パセリは土を薄くかけるって書いてあったけど、チャイブは逆なんだね!

よく気づきましたね。パセリの種は光があると発芽しやすく、チャイブの種は光を嫌います。種によって、かける土の量が違うんです。
はじめての方は、苗から育てると手軽です。
置き場所:夏は半日陰へ
- 春と秋は日当たりのよい場所で
- 高温と乾燥に弱いので、夏は半日陰に移す
- 日当たりがよすぎると、葉がかたくなることがある
用土と水やり
- 用土(鉢植え)……市販の野菜用の培養土、または赤玉土小粒と腐葉土を1:1で混ぜたもの。どちらにも苦土石灰を少し混ぜる
- 好む土……弱アルカリ性で、水もちと水はけのよい、肥えた土
- 水やり……乾燥に弱いので、とくに成長期は水切れさせない
- 冬の水やり……葉がなくなっても根は生きているので、鉢植えは乾かしすぎない
乾燥に強いハーブと同じ感覚で水やりを控えると、チャイブは弱ってしまいます。ローズマリーやタイムのような地中海のハーブとは、ここが大きく違うところです。
肥料
- 庭植えは、植えつけ前に腐葉土や堆肥を混ぜておく
- 成長期は、液体肥料か、緩効性肥料(ゆっくり長く栄養が出る肥料)を与える
- 葉先が黄色くなるのは、肥料不足のサイン
★収穫:地際から4〜5cm残して切る
長く収穫するコツ
- 葉は地際から4〜5cm残して、はさみで切る
- 切ったあとは液体肥料を与えると、また元気に伸びる
- これをくり返せば、春から秋まで何度も収穫できる

切ってもまた伸びてくるなら、薬味に困らないね!
花も食べられる
5〜6月に咲くピンクの丸い花も、収穫して楽しめます。花を摘んだあとは、地面から5cmほどで切り戻しておくと、また新しい葉が伸びてきます。
食べられる花についてはエディブルフラワーとは?もあわせてご覧ください。
収穫したチャイブの使い方と保存
- オムレツ・スクランブルエッグ……刻んで卵に混ぜるだけ
- スープ・ポタージュ……仕上げに散らすと、彩りと香りが加わる
- ポテトサラダ・サワークリーム……じゃがいもとの相性がよい
- 冷ややっこ・みそ汁……小ねぎの代わりの薬味に
チャイブの香りは加熱すると飛びやすいので、火を止めてから、仕上げに散らすのがコツです。
保存のしかた
- 冷蔵……湿らせたキッチンペーパーで包み、袋に入れて野菜室へ。早めに使いきる
- 冷凍……洗って水気をよくふき、刻んで保存袋へ。凍ったまま料理に散らせる
使いきれないほど伸びたときは、刻んで冷凍しておくと便利です。ほかのハーブの保存方法はハーブの保存方法でご紹介しています。
株分けで若返らせる
チャイブは、地下の茎がふえて株が混み合うと、育ちが悪くなります。
- 春か秋に、株を掘り上げて手で分け、植え直す
- 種から育てた株も、3〜4年ごとに新しくするのがおすすめ
冬越し
寒さにはとても強いハーブです。冬は地上の葉がなくなりますが、地下の茎は生きていて、春になるとまた芽を伸ばします。

えっ、冬に葉っぱがなくなっても枯れてないの!?捨てちゃうところだった!
葉がなくなっても鉢は捨てずに、乾かしすぎない程度に水をやりながら春を待ってください。
気をつけたい病害虫
- ネギさび病……春と秋の雨の時期に出やすい。葉にオレンジ色の斑点が出たら、その葉を取り除く
- アブラムシ……春と秋に発生しやすい。見つけたら早めに取り除く
ペットがいる家では
チャイブは、犬・猫・馬に有毒な植物とされています(アメリカ動物虐待防止協会ASPCAの一覧)。ネギの仲間に含まれる成分が原因で、嘔吐や、赤血球が壊れることによる貧血などが起こるとされています(ASPCA:Chives)。
鉢はペットがかじらない場所に置き、刻んだチャイブを使った料理もペットに与えないでください。口にしてしまったときは、すぐに動物病院に相談してください。
よくある失敗
- 夏に葉が枯れてきた……暑さと乾燥。半日陰に移し、水切れに注意
- 葉先が黄色い……肥料不足。成長期は液体肥料を
- 葉がかたい……日当たりが強すぎる。夏は半日陰へ
- だんだん育ちが悪くなった……株が混み合っている。株分けを
- 冬に枯れたと思って捨てた……地下の茎は生きている。春まで待つ
ほかのハーブも育ててみる
- パセリの育て方……同じく料理に散らすハーブ。種のまき方がチャイブと逆
- 室内プランターで育てるハーブ……はじめての方向けの栽培手順
まとめ
- チャイブは寒さに強いネギの仲間の多年草
- 種は光を嫌うので、土を1cmほどかける
- 夏は半日陰。乾燥に弱いので、成長期は水切れさせない
- 葉は地際から4〜5cm残して切れば、何度も収穫できる
- 混み合ったら株分け。冬に葉がなくなっても春にまた芽が出る
- 犬・猫には有毒とされる。ペットの届かない場所に
切って、肥料をあげて、また切る。そのくり返しで、チャイブは長く台所を助けてくれます。
ほかのハーブについてはハーブの種類・名前一覧図鑑にまとめています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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