と意気込んでみたものの・・・
うんうん。
種の購入とか、撒き方とかも何かやり方があるのかな?
間引きとかもよくわからないし。
そもそも間引きって何?って感じ。
ですよね。
よく考えてみるとやることが結構あって、何から手を付ければいいのかわかりませんよね。
そんなあなたに今回は「カモミールを畑で地植えする時の栽培方法」について、
- カモミールの栽培時期
- 畑(庭)での育て方
- 準備・用意するもの
- 種まきor苗植え
- 間引き
- 水やり
- アブラムシなどの虫がついたとき
- 収穫
- 注意点
など育てるために必要な条件も含め、順番に解説していきます。
カモミールには、
- 主にハーブティーにするジャーマンカモミール
- 精油など香りメインに使うローマンカモミール
これら2種類あるのですが、
初心者にも簡単で、育てたらカモミールティーにもできる
「ジャーマンカモミール」を例にお話しします。
※ローマンカモミールでも育て方はほぼ同じです。
それでは、さっそく「カモミールの育て方の流れ」から見ていきましょう。
ジャーマンカモミールを畑で育てる手順と流れ
- はじめにホームセンターや園芸店、ネットでカモミールの種もしくは苗を購入
- 植える部分の土を耕す(必要であればハーブ専用培養土を蒔く)
- カモミールの種は小さく細かいので耕した部分にできるだけ均一にばら撒きます
- 種の上に軽く土をかぶせる
- 手で軽く押さる(強くギュっ!と押さえない事、軽くでいい)
- 種が流れないように水をたっぷりやさしく与える
- 1~2週間後の発芽まで、毎日土が乾燥していたら午前中に水やりをする
- 育ってきて葉などが重なり出したら適度に間引きする
- 花が咲いて2~3日後に収穫
- カモミールティーなどに使う
- 乾燥や冷凍して保存、必要な時に使う
- 冬越しは、花を放置すると種になり落ちるので、春(3月末頃)にまた芽を出す
- 8番まで戻る(繰り返し)
上記は、「種の場合」です。
【苗の場合】は、②~⑥の部分が変わります。
- 土を耕した後、苗が埋まるくらいの穴を掘る
- ビニールポットを外し、軽くほぐしてその穴に置く
- 土をかぶせて軽く手で押さえる
- 上からではなく根元にたっぷりと水を与える
これがカモミールの育て方の流れになります。
春から冬まで、1年間通しての流れなのでまずは何度も読んでイメージしてくださいね。
そして、作業するときは順番に作業していけばOKです^^
また、花をすべて摘んでしまうと、種にはならないので次の年に芽が生えてこなくなります。
もし、全部摘み取ってしまった場合は新しく購入し、育て直してください。
なので適度に残しておいたほうが次の春に種や苗を購入する必要が無いので楽ですよ。
次に、育てるためには「道具」を準備しないといけませんので、最低限必要なものをお伝えします。
道具の準備・用意するもの
- スコップ
- じょうろ・コップ(水を与えられるものならOK)
- 手袋
- 園芸用ハサミ(普通のハサミで代用可能)
- ハーブ専用培養土・用土(畑の土が使えない場合)
- カモミールの種、もしくは苗
ここからは、カモミールの育て方で「ポイント」になる部分をそれぞれ解説していきます。
大事なところは赤文字にしておくのでぜひ最後まで読み進めてくださいね。
これさえ、わかっていればカモミールの育て方はバッチリです。
カモミールを栽培する時の21のポイント
カモミールは一年草で、他のハーブよりも早めに育ち、収穫になります。
今回は、【畑(庭)】で栽培ということですので、日当たりが良く、風通しのいいところで育てましょう。
ということで、ここからは
- 種まき苗植えの時期
- 収穫時期
- 気を付けたいポイント
などを解説していきます。
種より苗の方が簡単でおすすめ!
まず最初に、初心者は種より苗を植えたほうが簡単です。
種まきは、上記の流れを見ていただくと分かりますが工程が多く、育てる期間も少し長くなるのが欠点。
なので個人的には初心者でも簡単な苗をおすすめします。
4月頃になれば園芸店やホームセンターでハーブの苗が出回るので足を運んでみましょう。
カモミールの選び方
ハーブのカモミールには
- ジャーマンカモミール
- ローマンカモミール
2種類あります。
おすすめは、ジャーマン種の方です。
カモミール自体が初心者向きのハーブですが、ジャーマンの用途は主にハーブティーなので、自分で育てたあとハーブティーにすることができます。
しかも、市販ではなかなか手に入らない「生のフレッシュハーブティー」を作ることができます。
ローマン種は主に香り用で、精油の原料として使われることが多いですし、
ハーブティーにすると効能はありますが、苦みを感じるので初心者には向かないですね。
種を購入する際は注意が必要です。
「草丈が低い方」などとしか記載されていない場合があるんです。
もし、「草丈が低い方」という記載だったらそれは「ローマン種」のことが多いです。
苗を購入するときは、葉を触ってみて香りがするのが「ローマン」
葉から香りがしないのは「ジャーマン」です。
しかし、種も苗も最初はわかりにくいと思いますので、店員さんにどちらか聞いてみましょう。
種まき・苗植えの時期
「春」種まき・苗植え:3~4月(5月も間に合う)
「秋」種まき・苗植え:9~10月
※基本的には「春」に植えます。
秋に植えることも可能ですが、北の地域に住んでいる場合はビニールハウスなど寒さを防ぐ設備が必要ですね。
ちなみに、秋まきの方は時間はかかりますが、株が丈夫で大きく育ち、花数も多くなる傾向があります。
収穫・開花時期
※時期が前後するのは地域によって温度差があるので東京を基準にすると、書いている時期の中間くらいになります
秋に植えた場合は、11~12月頃に蕾が付き、1月頃に花が咲きます。
日当たり・置き場所
カモミールは、日当たりと風通しのよい場所を好みます。
直射日光が当たりすぎるのは良くないので、午前は陽が当たり午後は日陰になるような場所が適しています。
秋まきで育てるときは、寒さで霜が付く可能性があり、凍結すると枯れます。
気を付けてください。
用土
水はけの良い、保水性のある土壌を好みます。
畑、庭の土が硬すぎたり、雑草も生えてこないようなものの場合は、ホームセンター、園芸店や、スーパーなどに売っている市販の花や野菜用の用土などを購入してきて土を作る必要があります。
ハーブ用にブレンドされたハーブ専用培養土もあるので、できればこちらを使いましょう。
自分で用意する場合は、赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜた土がいいですね。
畑の一角だけでカモミールを育てるのであれば、その部分だけ耕せばOKです。
プランター・植木鉢サイズの選び方
プランター:50cm程
植木鉢:5~8号鉢
畑で育てると言っても、そこまで大きい範囲で育てないのであれば、プランターや植木鉢を使う手もあります。
実際に、ハーブ園などではハーブ別に大きな鉢に植えているところもあるくらいです。
ですので、参考にプランター・植木鉢についてもお話しておきますね。
それに、鉢などを使うメリットとしては
- 雑草などと混雑しない
- カモミールより強い草に浸食されない
などがあります。
カモミールが大きくなったらサイズを変えて植え替えでもいいですが、それでは手間がかかってしまうので簡単に、少しでも楽して育てたいというのであれば、最初から大きいものがおすすめです。
また、特にミントと一緒に育てるとミントの繁殖力が強く根がほかの植物の根を侵食してしまい、交雑したり淘汰されてしまうので気を付けてください。
プランター・植木鉢に土を入れる時の注意
プランターには、鉢底石を敷き、培養土を入れます。
その時は、ギュッと敷き詰めずモサっとした感じで入れましょう。
土だけだと、水はけが悪くなり根腐れしやすくなりますので、鉢底石(少し大きめの石でも代用可能)は入れてくださいね。
植木鉢などを使う際は、カモミールの育て方で①の後に、
- プランターや鉢の底に鉢底ネットを穴が塞がるサイズにカットして敷く
- 鉢底石をプランターの1/10の深さまで入れる
- 用意した土をプランターの2/3くらいの高さまで入れる
この3手順を追加してください。
肥料
カモミールはあまり肥料を好みません。
植え付け時に元肥を混ぜ込んでいれば十分に足ります。
購入する用土には、すでに混ざっていることもあるので確認しましょう。
わからなければ店員さんに聞くのが早いですよ^^
カモミールに限らず、肥料を与えすぎると、
- ハーブの香りが弱くなる
- 虫がつく(特にアブラムシ)
こういった原因になるので気を付けてください。
種まきする場合
種を蒔く場合は、プランター全体にまんべんなく散らしながら、ばら撒きます。
そして、種が流れないようにやさしく水をあげましょう。
早くて数日、長くても1~2週間で発芽します。
この時に、日当たりが悪いと発芽せずに種が腐ることがありますので注意してください。
園芸店などではわかりにくいこともあるので▼こちらの、ジャーマンカモミールの種と分かり、評価が高いものを載せておきます。
苗植えをする場合
初心者には種まきより苗植えが簡単ですので、最初は苗から始めることをおすすめします。
苗を選ぶときのポイントは、
- 葉の色が綺麗な緑色
- 茎が太く葉もピンとしていてしっかりとしていそうなもの
を選びましょう。
できれば、花の咲いていないものを選んだほうがいいですね。
そうすることで、たくさんの花を楽しむことができます。
プランターに植える場合は、50~60cmのものに2~3株が理想です。
あまり多すぎても育って大きくなった時にわさわさしてしまって手入れが大変です。
10cm間隔で植えられる程度にしておきましょう。
苗を植えると、種とは違い1株単位で購入するので「間引き」をする必要が初年はありません。
一番難しい、種からの発芽やその後の間引きを専門の方がした後の苗なので、種まきよりかなり楽に育てることができますよ。
プランター、植木鉢に植える際は、ビニールポットを外し、軽くほぐしてから植えて水をたっぷりあげてください。
水やり
土の表面が乾いたら、水を根元にたっぷり与えましょう。
鉢ならそこから少し水が出てくるくらいでOKです。
葉や花の上から全体にかけると、水気が残り日中に高温になりやすく、群れや葉焼けの原因になります。
根元に与えることを覚えておいてください。
与える時間は、朝の涼しいうちか、夕方5時頃。
1日に与えていいのは1回か2回です。
また、カモミールは蒸れに弱いので、水のやりすぎには注意してください。
水やりは土が乾いてからです。
また、やりすぎは根腐れや虫が湧く原因になります。
摘心(てきしん)
苗が10~15cm程になったら少し摘心をしましょう。
そうすることで、枝数が増えてしっかりした株に育ちます。
また、花の数が多くなります。
その時は、手でちぎるのではなく無くハサミを使いましょう。
手でちぎるとストレスを与えてしまうからです。
実や花を大きくするために、新しく伸びてくる茎・枝を途中でつみ取ること。
切り戻し
葉っぱ同士が重なっている場合は、茎や葉を切って風通し、日当たりを良くしてください。
そうすることで病気や、害虫の発生、そして蒸れによる根腐れの予防になります。
間引きの方法
間引きの目的は「日当たりや風通しを良くすること」
株と株が近すぎると葉が重なるので蒸れやすくなり、湿気を好むアブラムシが付きやすくなります。
最初は種をばら撒いているので全体的にわさわさ密集しています。
しかし、そのままだと蒸れて枯れる原因になります。
小さいときは、2~3株近くにあってもいいですので、スペースがあれば株と株の間を空けるようにしましょう。
スペースが無いようなら、残した株がしっかりと育つことを祈って抜くしかないです。
植物というのは最初は成長していく段階で助け合って大きくなります。
そして、強いものと弱いものが出てきます。
そこで美味しいハーブティーを飲むためには強いカモミールを育てないといけないので弱々しいものは抜いて強いものを残していきましょう。
たくさん残したい気持ちも分かりますが、それがいいカモミールができない原因になるので気持ちを押し殺して数を減らしてください。
毎日見ていると分かりますが、茎や葉がしっかりしているものと、そうでないものが見えてきます。
間違っても、しっかりしているものを抜かないように気を付けてくださいね。
どうしても間引きしたカモミールがもったいないと思うのであれば、空いているスペースに植え直すか、新しいプランターや植木鉢に植え直しましょう。
アブラムシが付いた時にどうすればいいか?
ジャーマンカモミールを育てて、収穫したらハーブティーにして飲みますよね。
ですので、原則的にスプレーなどの殺虫剤は厳禁です。
そんなことしたらハーブティーにして飲めなくなってしまいます。
「育てているときにアブラムシを寄せ付けない方法」
についてはカモミールティーの作り方の乾燥した花に虫がついてたという記事で紹介していますので
そちらを参考にしてください。
カモミールの葉が白いのはうどん粉病
カモミールを育てていると、緑色の葉に白い粉が付着したようになっていることがあります。
それは、「うどん粉病」という病気です。
葉が白くなる原因や対策、枯れる理由などをまとめていますのでこちらをご覧ください。
収穫する
カモミールは花が咲いて、2~3日後が収穫のタイミングです。
花だけを摘み取りましょう。
その時、量が多いようなら剪定を兼ねて茎から摘んでもいいです。
しかし、ジャーマンの茎は特に使いませんので捨てましょう。
収穫のタイミングから乾燥、保存方法についてはこちら▼
と思ったら生の花でのフレッシュカモミールティーの入れ方の記事で紹介していますのでぜひご覧ください。
冬の越し方は?
ジャーマンカモミールは1年草。
カモミールは耐寒性がありますが、霜には弱いです。
株元に木などのチップやワラなどを使ってマルチングを施すと苗が凍りにくくなります。
が、その場合、種が落ちても生えてこない場合があります。
カモミールは10月~11月頃にはほとんど枯れてしまうので、雪が降って寒くなる前にマルチングをすれば大丈夫です。
それまでは、特に土を覆う必要はありません。
マルチングとは?
造園カタカナ用語。
土壌の乾燥や多湿、地温の上昇などを防ぐため、わらやビニールで耕地を覆うこと。
ジャーマンカモミールの増やし方
1年草なので、花をそのまま放置しておくと種が落ちて、次の年の春にまた芽を出します。
しかし、年を重ねると香りが弱くなっていくので数年間経ったら新しく種か、苗から育て直しましょう。
畑・庭で育てる時の注意点
カモミールは野外で育てるのに向いているハーブです。
しかし、ミントなど交雑性や浸食性に強いハーブを近くで育てると淘汰されて枯れてしまいます。
近くに何か別の植物を植えるときには気を付けてください。
また、周りに雑草なども生えてきますので、定期的な草取りはしましょう。
それと、外で育てるときは虫が付きやすいのが欠点。
これに関しては先程の「育てているときにアブラムシを寄せ付けない方法」をしっかり読んで対策をしてください。
ただ、カモミールは「植物のお医者さん」と呼ばれることもあるんです。
野菜などと育てると、代わりにアブラムシなどを引き寄せてくれるんですね。
虫が付きやすいのを逆に利用した栽培方法もあるので、別の植物・野菜を育てるときにはこの性質をぜひ覚えておいてくださいね^^
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「カモミールの育て方」について、
- 年間を通しての育て方の流れ
- 畑(庭)での育て方のポイント
これらをお話ししました。
今回解説している水やりや、アブラムシ対策など、ポイントさえ守れば元気に育ちますので、忘れそうになったらぜひ記事を参考にしてください。
カモミールのハーブティーには、美肌効果、安眠効果、口臭予防などに期待できて、飲んだり香りを書くだけで精神的なリラックスができます。
しかも、自分で1から育てたハーブですから一段と美味しく感じるはずです。
ぜひ、今回のお話を参考に種まき、もしくは苗植えから収穫まで育ててみてくださいね^^
花が咲いて、収穫したらあなたが1から育てたフレッシュカモミールティーというご褒美が待っていますよ。
また、室内でも育てることは可能ですが、庭で育てるのに比べ風通しや陽の当たり方が不十分になりがちで細かったり香りが弱いものになってしまいます。
それでも、アパートやマンションにお住まいの方でカモミールを育てたい方には室内で種まきからプランターを使ったカモミールの栽培方法を紹介していますのでそちらを参考にしてください。
今回の記事があなたのお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
名前 | ジャーマンカモミール |
原産地 | ドイツを中心としたヨーロッパ・アジア北部 |
科・属 | キク科・シカギク属 |
難易度 ★1~5 |
★初心者向け |
形態 | 一年草 |
草丈 | 30~60cmほど |
種まき・苗植え | 3~4月(5月)/9~10月 |
開花時期 | 5~7月 |
花の色 | 白、黄色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
用途 | 主にハーブティー |
効果効能 | 抗炎症、興奮抑制、神経・筋肉疲労の緩和、鎮痛、お腹の張りの解消、発汗、血行促進、利尿、肌荒れ、冷え性、PMS(月経前症候群) |
注意点 | キク科アレルギーの方は使用しない 妊娠初期~中期、出産するまでは避けたほうが良い |
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