白っぽい緑色の、ふかふかした葉。指でこすると、ほろ苦く力強い香りがします。それがセージです。
ほんの少し使うだけで、肉料理がぐっと本格的な味になる、ヨーロッパの台所の定番ハーブです。

この記事では、セージの使い方と、お茶にするときに気をつけたいことをまとめました。
先に結論
セージは、地中海沿岸生まれのシソ科のハーブ。料理に使うのはコモンセージです。
豚肉・ソーセージ・レバーなど、脂のある肉料理によく合います。香りが強いので少量で十分。
お茶にもできますが、葉にはツジョンという成分が含まれます。たくさん・長く飲むのは控え、妊娠中・授乳中は飲まないのが安心です。
セージは、どんなハーブ?
- 学名……Salvia officinalis
- 科……シソ科サルビア属
- 和名……ヤクヨウサルビア/英名 Common Sage(コモンセージ)
- 原産……ヨーロッパ南部・地中海沿岸
- 香りと味……ほろ苦く、すっとした力強い香り
属名のSalviaは、ラテン語の「salvare(救う)」に由来すると言われています。
ヨーロッパでは昔から身近なハーブで、中世のイタリアには「庭にセージが育っているのに、どうして人が死ぬことがあろうか」という言い伝えも残っています。それくらい、暮らしに欠かせない植物として大切にされてきたんですね。

セージって、ホワイトセージとは違うの?

別の植物です。料理やお茶に使うのはコモンセージ。ホワイトセージは、葉を燃やして清めに使われてきたことで知られる、アメリカ原産の植物です。
ほかの「◯◯セージ」との違いや育て方は、セージの育て方でくわしくご紹介しています。
★料理での使い方
セージの香りは、脂のある肉と合わせると、くさみがやわらぎ、味が引きしまるのが特徴です。
- 豚肉のソテー・ロースト……焼く前に葉を数枚のせる、またはいっしょに焼く
- ソーセージ・ハンバーグ……ひき肉にきざんだ葉を少し混ぜる
- レバー料理……くさみが気になるときに
- サルティンボッカ……薄い肉に生ハムとセージをのせて焼く、イタリアの家庭料理
- セージバター……バターでセージを焼いて香りを移し、パスタやニョッキにからめる

バターで焼くだけなら、わたしにもできそう!
かんたんセージバターのパスタ
材料(1人分)
- パスタ……80〜100g
- バター……20g
- セージの葉(生)……6〜8枚
- 塩・粉チーズ……適量
1. パスタを塩を入れたお湯でゆでる
2. フライパンにバターを入れて弱火で溶かし、セージの葉を入れる
3. 葉がカリッとして、バターが薄い茶色になったら火を止める
4. ゆで汁を少し加えてのばし、パスタをからめる。塩と粉チーズで味をととのえる
バターは焦がしすぎると苦くなるので、弱火でゆっくりがコツです。カリカリになったセージの葉も、そのまま食べられます。
使うときのコツ
- 香りが強いので、少量から。入れすぎると苦みが出る
- 油と熱で香りが立ちやすい。焼く・炒める料理に向いている
- 乾燥セージは香りが凝縮しているので、生の葉より少なめに
肉料理に合うハーブは、ほかにローズマリーやタイム、煮込みに入れるローリエもあります。
セージティーの淹れ方
セージはお茶にもできます。すっとした香りと、ほろ苦さのある味です。
基本の淹れ方
- 生の葉なら3〜5枚、乾燥ならティースプーン1杯(1〜2g)
- 熱湯150〜200mlを注ぎ、ふたをして3〜5分蒸らす
- 苦みが気になるときは、はちみつやレモンを少し加える
ほかの淹れ方の基本はハーブティーの淹れ方をご覧ください。
ヨーロッパでの使われ方
ヨーロッパの医薬品庁(EMA)は、セージの葉を「長く使われてきた実績にもとづくハーブ医薬品」として、軽い胃もたれや張り、汗のかきすぎ、口やのどの炎症(うがい)などに使うことをまとめています(EMAの資料)。
ただし、これは昔から使われてきたことにもとづくもので、臨床試験で効果が確かめられたという意味ではありません。また日本では、セージのお茶は食品で、医薬品のように国の審査で効果が認められたものではありません。感じ方には個人差があります。
のどの痛みや胃の不調が続くときは、お茶で様子を見ず、医療機関を受診してください。EMAの資料でも、のどの炎症が1週間以上続くときは医師などに相談するよう書かれています。
★飲むときに気をつけたいこと
セージティーの注意
- 葉にはツジョンという成分が含まれます。ツジョンはたくさんとると神経に悪い影響があるとされていて、EMAは、ツジョンの少ないものを選ぶよう求めています
- お茶はときどき1杯くらいにして、毎日たくさん・長く飲み続けるのは控えてください
- 妊娠中・授乳中の安全性は確かめられていないため、EMAは使うことをすすめていません
- 18歳未満についても、安全性を確かめたデータが足りないとされています
- セージの精油(エッセンシャルオイル)は飲まないでください
- お薬を飲んでいる方、持病のある方は、飲む前に医師や薬剤師に相談してください
料理に少し使うくらいの量なら、ふだんの食事で心配することはほとんどありません。気をつけたいのは、お茶やサプリメントで「たくさん・長く」とる場合です。

体にいいと思って毎日飲めばいい、ってわけじゃないんだね。
保存のしかた
- 生の葉……湿らせたキッチンペーパーで包み、袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。早めに使いきる
- 乾燥……風通しのよい日陰で乾かし、密閉容器で湿気と光を避けて保存
- 冷凍……洗って水気をふき、保存袋に入れて冷凍。凍ったまま料理に使える
くわしくはハーブの乾燥方法やハーブの保存方法もあわせてご覧ください。
まとめ
- セージは地中海沿岸生まれのシソ科のハーブ。料理に使うのはコモンセージ
- 豚肉・ソーセージ・レバーなど脂のある肉料理に。少量で十分
- セージバターやサルティンボッカで、イタリア料理の香りに
- お茶にもできるが、ツジョンを含むのでたくさん・長く飲むのは控える
- 妊娠中・授乳中は飲まない。お薬を飲んでいる方は医師・薬剤師に相談
料理にはたっぷりの香りを、お茶はときどき1杯。それが、セージとの上手なつきあい方です。
ほかのハーブについてはハーブの種類・名前一覧図鑑にまとめています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



コメント