指先ほどの小さな葉なのに、すっきりとした強い香り。タイムは、ヨーロッパの台所で「なくてはならない」と言われるハーブです。
加熱しても香りが残りやすいので、煮込みやローストにぴったりです。

この記事では、タイムの料理での使い方と、お茶にするときの注意をまとめました。
先に結論
タイムは、地中海沿岸生まれのシソ科のハーブ。料理によく使うのはコモンタイムです。
加熱しても香りが残りやすいので、煮込み・ロースト・スープに向いています。
お茶にもできますが、妊娠中・授乳中の方、小さな子どもには注意が必要です。
タイムは、どんなハーブ?
- 学名……Thymus vulgaris(コモンタイム)
- 科……シソ科イブキジャコウソウ属
- 原産……地中海沿岸
- 香り……すっきりとした強い香り。香りの成分のひとつはチモール
- 仲間……レモンの香りのレモンタイム、地面をはうように広がるクリーピングタイムなど

こんなに小さな葉っぱなのに、香りはすごく強いんだね!

そうなんです。ローズマリーやセージと同じく、日差しの強い地中海で育つハーブは、香りの強いものが多いんですよ。育て方はタイムの育て方でくわしくご紹介しています。
★料理での使い方
- ブーケガルニ……タイム・ローリエ・パセリの茎を束ねて、煮込みやスープに入れ、最後に取り出す
- 肉のロースト……鶏肉や豚肉、ラム肉に、塩・こしょう・にんにくと一緒に
- 魚料理……白身魚のムニエルやオーブン焼きに
- トマトソース・ミネストローネ……煮込むほど香りがなじむ
- じゃがいものロースト……オリーブオイルとタイムで焼くだけ
使うときのコツ
- 枝ごと入れて、煮込み終わったら枝を取り出す
- 葉だけ使うときは、枝を下から上へしごくと、葉がかんたんに外れる
- 乾燥タイムは香りが凝縮しているので、生の半分くらいの量から

枝ごと入れて、あとで取り出せばいいなら手軽だね!
ブーケガルニに一緒に使うローリエやパセリ、肉料理に合うセージやローズマリーも、あわせてどうぞ。タイムに似た香りで豆料理に欠かせないセイボリーもあります。
かんたん:じゃがいものタイムロースト
材料(2人分)
- じゃがいも……2個(皮ごとくし形に切る)
- タイム……3〜4枝(乾燥なら小さじ1/2)
- オリーブオイル……大さじ1と1/2
- 塩・こしょう……少々(あれば、にんにく1かけ)
1. じゃがいもを耐熱皿に並べ、オリーブオイル・塩・こしょうをからめる
2. タイムの枝をのせて、200℃のオーブンで25〜30分焼く
3. 表面がこんがりしたら、タイムの枝を取り除いてできあがり
タイムティーの淹れ方
タイムは、ヨーロッパではお茶としても飲まれてきました。すっきりとした香りと、少しのほろ苦さのある味です。
基本の淹れ方
- 乾燥タイムティースプーン1/2〜1杯(生なら2〜3枝)
- 熱湯150〜200mlを注ぎ、ふたをして3〜5分蒸らす
- 香りが強いので、はちみつや、レモンバームなどやさしい香りのハーブと合わせると飲みやすい
はちみつを使うときは、1歳未満の赤ちゃんには与えないでください(乳児ボツリヌス症のおそれ)。
ヨーロッパでの使われ方
ヨーロッパの医薬品庁(EMA)は、タイムを「長く使われてきた実績にもとづくハーブ医薬品」として、かぜにともなう、痰のからむ咳に使うことをまとめています(EMAの資料)。
ただし、これは昔から使われてきたことにもとづくものです。日本では、タイムのお茶は食品で、医薬品のように国の審査で効果が認められたものではありません。感じ方には個人差があります。
咳が続く、熱がある、息苦しいなどのときは、お茶で様子を見ずに医療機関を受診してください。
★飲むときに気をつけたいこと
タイムティーの注意
- 妊娠中・授乳中の方……安全性が確かめられていないため、EMAはすすめていません。料理の香りづけ程度をこえる量は控えてください
- 小さな子ども……EMAは、4歳未満の子どもの咳は医師の管理が必要としています。子どもに飲ませる前に、小児科で相談してください
- シソ科の植物にアレルギーのある方は注意
- タイムの精油(エッセンシャルオイル)は飲まない。香りの成分が濃く、肌や粘膜への刺激も強い
- お薬を飲んでいる方は、飲む前に医師や薬剤師に相談してください
料理に使う程度の量なら、ふだんの食事で心配することはほとんどありません。気をつけたいのは、お茶や精油で「たくさん・濃く」とる場合です。
保存のしかた
- 生のタイム……湿らせたキッチンペーパーで包み、袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ
- 乾燥……枝ごと吊るして乾かし、葉をしごいて密閉容器で保存
- 冷凍……枝ごと保存袋に入れて冷凍。凍ったまま煮込みに使える
ハーブの乾かし方はハーブの乾燥方法もあわせてご覧ください。
まとめ
- タイムは地中海沿岸生まれのシソ科のハーブ。料理にはコモンタイム
- 加熱しても香りが残りやすい。ブーケガルニ・ロースト・煮込みに
- 枝ごと入れて最後に取り出す。乾燥は生の半分くらいの量から
- お茶にもなるが、咳が続くときは受診。妊娠中・授乳中・小さな子どもは注意
- 精油は飲まない
枝を1本、鍋に入れるだけ。タイムは、いつもの煮込みをぐっと本格的にしてくれます。
ほかのハーブについてはハーブの種類・名前一覧図鑑にまとめています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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