沖縄の道ばたで、背の高い葉の間から垂れ下がる、白くて先が赤い花。それが月桃(ゲットウ)です。
月桃は、沖縄で昔から暮らしに使われてきたショウガの仲間です。

この記事では、月桃の正体と、ムーチーや月桃茶など暮らしでの使い方をまとめました。
先に結論
月桃は、ショウガ科ハナミョウガ属の植物。九州南部から沖縄にかけて自生しています。
葉にはさわやかな香りがあり、沖縄のお餅「ムーチー」を包むのに使われます。
乾かした葉は月桃茶にもなります。
月桃は、どんな植物?
- 学名……Alpinia zerumbet
- 科……ショウガ科ハナミョウガ属
- 分布……インドから東南アジアの熱帯に広く分布。日本では九州南部から沖縄、小笠原に自生
- 姿……高さ2〜3mにもなる大きな多年草。長い葉
- 花……6〜7月ごろ、白くて肉厚な花を房のように垂らす。花びらのふちは黄色く、赤い模様が入る
- 実……球形の赤い実。実のついた枝は花材にも
- 英名……シェルジンジャー(shell ginger)

月桃って、ショウガの仲間だったんだ!

そうなんです。同じショウガ科には、ショウガやターメリック(ウコン)、カルダモン、ミョウガがあります。月桃の葉をちぎると、さわやかな香りがしますよ。
★沖縄の暮らしと月桃
ムーチー
沖縄では、旧暦の12月8日に「ムーチー」を作る風習があります。黒糖などで味をつけた餅を月桃の葉で包んで蒸すもので、葉の香りが餅に移ります。
月桃の香りは、沖縄の冬の行事に欠かせない香りです。
葉や繊維の利用
- 葉……食べものを包む、屋根や壁をふく材料に使われたことも
- 繊維……茎の繊維からマットやロープを作る
- 紙……繊維をすき込んだ「月桃紙」
- 香り……葉や茎から精油やアロマウォーターも作られている

お餅を包むだけじゃなくて、ロープや紙にもなるんだね!
月桃茶
乾かした月桃の葉は、月桃茶として飲まれています。沖縄のお土産や通販でも手に入ります。
淹れ方の目安(1杯分)
- 乾燥した月桃の葉ひとつまみ(1〜2g)、またはティーバッグ1つ
- 熱湯150〜200mlを注ぎ、3〜5分蒸らす
- 商品に淹れ方が書いてあれば、そちらに合わせる
香りはさわやかで、ほんのりショウガの仲間らしい風味があります。多くはノンカフェインとして売られていますが、ブレンド茶の場合は原材料を確かめてください。
気をつけたいこと
知っておきたいこと
- ショウガ科の植物にアレルギーのある方は注意してください
- 妊娠中・授乳中の方、お薬を飲んでいる方、持病のある方は、毎日たくさん飲む前に医師に相談してください
- 庭の月桃でお茶を作るときは、農薬を使っていない葉を、よく洗ってしっかり乾かしてから使う(生乾きはカビのもと)
- 月桃の精油(エッセンシャルオイル)は飲まないでください
- 月桃茶は食品で、医薬品のように国の審査で効果が認められたものではありません
育てるときのコツ
- 暖かい地域の植物……九州南部から沖縄に自生する植物なので、寒さには強くない。寒い地域では、冬は鉢を室内の明るい場所へ
- 大きくなる……高さ2〜3mになるので、植える場所に余裕を
- 水やり……土の表面が乾いたら、たっぷり
花を楽しむなら、園芸店では斑入りの葉の「斑入り月桃」も観葉植物として売られています。
まとめ
- 月桃(ゲットウ)はショウガ科ハナミョウガ属。九州南部から沖縄に自生
- 初夏に、白くて先が赤い花を房のように垂らす
- 沖縄では、葉で包んで蒸す「ムーチー」に欠かせない
- 葉は月桃茶に。繊維はマットやロープ、紙にも
- 暖かい地域の植物なので、寒さに注意
葉の香りに、沖縄の暮らしが詰まっている。月桃茶で、その香りを味わってみてください。
ほかのハーブについてはハーブの種類・名前一覧図鑑にまとめています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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