オレガノを調べていると、こんな言葉が出てきます。
「オレガノを植えてはいけない」
料理に使う便利なハーブなのに、なぜでしょうか。

この記事では、その理由と、広がりすぎる前にできる対策をまとめました。
先に結論
理由は「増えすぎるから」。地下茎とこぼれ種で、庭じゅうに広がります。
毒があるとか、危険だという話ではありません。
鉢で育てれば、まったく問題ありません。
オレガノとは
- 学名……Origanum vulgare
- 科・属……シソ科ハナハッカ属
- 和名……ハナハッカ(花薄荷)
- 原産……地中海沿岸
- 分類……多年草
- 使用部位……葉・花

小さな葉が茎に向かい合ってつくのがシソ科の特徴。先に咲く薄紫の小花もオレガノの目印です。
ピザやトマトソースでおなじみの、あのハーブです。和名はハナハッカ。ミントと同じシソ科で、実はかなり近い親戚です。

シソ科ってことは……もしかして、ミントと同じで増えるってこと?

そのとおりです。「植えてはいけない」と言われる理由は、まさにそこなんですよ。
★「植えてはいけない」と言われる3つの理由
1. 地下茎で横に広がる
オレガノは地面の下に茎を伸ばして、離れた場所から新しい芽を出します。
地上で見えている株のまわりだけを気にしていると、いつのまにか50cm、1m先から生えてきます。ミントほどの勢いではありませんが、地植えにすると数年でかなりの範囲になります。
2. こぼれ種で勝手に増える
花が咲いて種が落ちると、翌年そこから芽が出ます。
風で飛べば、さらに離れた場所にも。花を咲かせっぱなしにすると、増え方が一段と加速します。
3. 他の植物の場所を奪う
上の2つの結果、一緒に植えたはずの他のハーブや野菜が、押しのけられます。
根も葉も広がるので、まわりの植物に日が当たらなくなり、じわじわ弱っていきます。
毒があるわけではありません
「植えてはいけない」という強い言い方をされますが、危険という意味ではありません。食用のハーブですし、料理にもお茶にも使えます。ただ「庭に直接植えると管理が大変」という話です。
広がりすぎる前にできる対策
1. 鉢で育てる(いちばん確実)
地下茎は鉢の外に出られません。これだけで悩みの9割は解決します。
2. 地植えなら「根止め」をする
底を抜いた大きめの鉢を土に埋めて、その中に植えます。深さは30cmほどあると安心です。
3. 花が咲く前に刈る
こぼれ種を防げます。花が咲く直前がいちばん香りが強いので、収穫を兼ねてばっさり切ってしまうのが合理的です。
4. 秋にしっかり切り戻す
株が大きくなりすぎる前に整理します。多年草なので、切っても春にまた出てきます。
結局のところ、こまめに収穫していれば増えすぎません。使わずに放っておくから広がるのであって、使う人にとっては「たくさん採れるありがたいハーブ」です。
植えつけの時期や水やり、夏の蒸れ対策など、育て方の基本はオレガノの育て方にまとめています。
バジルとの違い
よく並べて語られますが、別のハーブです。
| オレガノ | バジル | |
|---|---|---|
| 科・属 | シソ科ハナハッカ属 | シソ科メボウキ属 |
| 分類 | 多年草(毎年出る) | 一年草(毎年植える) |
| 香り | すっきり、少し苦味 | 甘く華やか |
| 乾燥させると | 香りが強くなる | 香りが飛びやすい |
| 得意な料理 | トマト、肉、ピザ | パスタ、カプレーゼ |
いちばん実用的な違いは「オレガノは乾燥させたほうが香りが立つ」ことです。バジルは生が身上ですが、オレガノは乾かしてから真価を発揮します。増えすぎたぶんを乾燥保存できるのは、この性質のおかげです。
お茶にもなります
味と香り
- 香り……すっきりとした清涼感。ミントに少し似た系統
- 味……ほのかな苦味とスパイシーさ
- 存在感……かなり強い。単体だとクセを感じる人も
単体で飲むより、ブレンド向きです。少量入るだけで全体が引き締まります。料理で「ひとつまみのオレガノ」が味を決めるのと同じ働きです。
淹れ方
1. 乾燥オレガノを少なめに(ティースプーン1/2ほど)
2. 熱湯を注ぐ
3. 3分置く
美城のブレンドでは
長野県飯田市山本のケーキとビストロ美城(みき)のブレンドティーにも、オレガノが使われています。
美城の畑で育てた自家栽培です。
⑮ めざせ!腸・超美人ブレンド
原材料:マルベリーリーフ(長野県飯田産)/オレガノ(長野県飯田産)/シソ(長野県飯田産)/スペアミント(長野県飯田産)
4種すべてが飯田産・自家栽培のブレンドです。1袋(ティーバッグ2個入り)300円。
構成を見ると、オレガノは主役ではありません。桑の葉とシソという穏やかな土台に、スペアミントとオレガノで清涼感を足す——という組み立てです。上に書いたとおり「少量で引き締める」のがオレガノの得意分野なので、理にかなった使い方だと思います。
美城は、育てて、乾かして、ブレンドするところまでを10年以上続け、商品として販売しているお店です。敷地内のハーブ畑で20種類以上を自家栽培しています。
オレガノは「乾かしてこそ香りが立つ」ハーブですが、家庭でうまく乾燥させるのは意外と難しいものです。生乾きだとカビますし、乾かしすぎると香りが飛びます。
畑の様子は自家栽培ハーブティーは何が違う?長野・美城のハーブ畑からで写真つきでご紹介しています。
飲むときに気をつけたいこと
こんな方はご注意ください
シソ科の植物(ミント、バジル、シソなど)にアレルギーのある方はお控えください。
香りが強いハーブなので、妊娠中・授乳中の方、持病のある方、お薬を飲んでいる方は、かかりつけの医師や薬剤師にご相談ください。
ハーブティーは食品であり、医薬品ではありません。
まとめ
- 「植えてはいけない」の理由は増えすぎるから。危険という意味ではない
- 広がる仕組みは地下茎とこぼれ種の2つ
- 鉢で育てれば9割解決。地植えなら根止めを
- 花が咲く前に刈ると、種も防げて香りもいちばん強い
- バジルとの決定的な違いは「乾燥させると香りが強くなる」こと
- お茶にするなら少量、ブレンドで
- 美城では⑮。4種すべてが飯田産の自家栽培
増えすぎるのは、裏を返せば丈夫でよく育つということです。植え方さえ間違えなければ、長く付き合えるハーブだと思います。
ほかのハーブについてはハーブの種類・名前一覧図鑑にまとめています。



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