一度シソを植えたら、次の年から庭のあちこちに生えてくるようになった。
「シソは植えてはいけない」と言われるのは、このためです。

この記事では、シソが毎年生えてくる理由と、増やさないための方法をまとめました。
先に結論
シソは一年草で、株そのものは冬に枯れます。
それでも毎年生えてくるのは、秋に落ちた種が、翌春にいっせいに芽を出すから。
花が咲いて種が落ちる前に刈る——これで広がりはほぼ止まります。
シソは「一年で終わる」植物
シソはシソ科シソ属の、一年草です。
- 春に芽を出して、夏に葉を茂らせる
- 秋に花を咲かせて、種をつける
- 冬には株が枯れる
ミントのように、同じ株が何年も生き続けて広がるわけではありません。株は毎年、枯れています。

え、じゃあなんで毎年生えてくるの?
毎年生えてくるのは「こぼれ種」のせい
秋に咲いた花のあとには、小さな種がたくさんできます。これが地面に落ちると——
秋に自然に落ちた種は、約6か月ほど休眠して冬を越し、
翌春、気温が高くなるとたくさん発芽します。
こうして一度植えると、こぼれ種で毎年出てくるようになります。畑のふちや庭の思わぬ場所でシソを見かけるのは、このためです。
ミントとの違い
- ミント……地下茎で横に広がる。同じ株が何年も陣地を広げる
- シソ……種で広がる。株は毎年枯れて、種が落ちた場所から出てくる
増え方がまったく違うので、対策も違います。ミントは「鉢で囲う」が基本ですが、シソは「種を落とさせない」が基本です。
同じように地下茎を持たずに増えるハーブには、レモンバームもあります。
増やさないための対策
1. 花が咲いたら、種ができる前に刈る
これがいちばん確実です。
秋に花穂(花が並んだ穂)が出てきたら、種が熟す前に切り取ってください。花穂ごと切れば、種は落ちません。
シソの花穂は、「穂じそ」として刺身のつまなどに使われます。
刈り取ることが、そのまま収穫になります。
2. 実がついたら、そのまま「しその実」に
花のあとにできた実も、しその実として佃煮や塩漬けに使えます。種が地面に落ちる前に摘み取って食べてしまうのも立派な対策です。
3. 芽が出たら、小さいうちに抜く
こぼれ種から出た芽は、根が浅く、小さいうちなら簡単に抜けます。
- 必要な数だけ残して、あとは抜く
- 抜いた若い芽は「芽じそ」として薬味に使える
4. 鉢やプランターで育てる
鉢で育てても種は飛び散ることがありますが、地面に直接落ちにくいぶん、広がりは抑えられます。

芽も、花も、実も、ぜんぶ食べられるんだ。
シソは「使い切れば増えない」ハーブです。芽じそ・葉・穂じそ・しその実と、成長のどの段階でも使い道があります。
もうひとつの注意:エゴマとの交雑
シソとエゴマは同じ属で、互いに交雑しやすい植物です。植物学的には、同じ種の中の変種とされています。
- 近くでエゴマを育てていると、こぼれ種から出たシソの香りが変わることがある
- 赤じそと青じそも同じ種で、青じそは赤じその変種
「去年の青じそのこぼれ種から、色や香りが少し違うものが出てきた」——そういうことが起きるのは、このためです。同じ香りのシソを育て続けたいなら、毎年種や苗を買い直すのが確実です。
赤じそと青じその違いや、お茶にするならどちらが向いているかは、シソ茶の作り方にまとめました。
逆に「こぼれ種で毎年楽しむ」という付き合い方
増えるのが困る人がいる一方で、毎年勝手に生えてきてくれるのがありがたいという人もいます。
- 場所を決めておく……花穂を1〜2本だけ残して、その周りにだけ種を落とさせる
- ほかの場所に出た芽は抜く……芽じそとして使う
- 毎年、残す株を入れ替える……勢いのいい株を選んで種を取る
「全部刈る」か「決めた場所だけ残す」か。どちらにするかを最初に決めておくと、庭が荒れません。
種がこぼれるタイミング
シソは秋に花を咲かせ、そのあと種が熟していきます。
- 花が咲いている……まだ種はこぼれない。刈るならこの時期
- 花が終わって、穂が茶色くなってくる……種が熟しはじめている
- 穂を揺らすと、パラパラ音がする……もう落ちはじめている
穂が茶色くなってから刈ると、刈る動作で種を落としてしまいます。刈るときは、穂の下に袋を当てるか、緑のうちに済ませてください。
植えてはいけない、というほどではない
ここまで読むと少し身構えてしまうかもしれませんが、シソは本来とても育てやすいハーブです。
- 増え方が読みやすい……種が落ちた範囲にしか出てこない
- 抜きやすい……根が浅く、地下茎もない
- 毎年枯れる……放っておいても何年も居座らない
ミントの「植えてはいけない」とは、困り具合がまったく違います。秋に花穂を刈る習慣さえつければ、シソは付き合いやすい植物です。
たくさん採れた葉を、お茶に
採れすぎたシソの葉は、乾かしてお茶にできます。ただ、シソは葉が薄く、乾かすうちに香りが抜けやすいハーブです。
長野県飯田市山本のケーキとビストロ美城(みき)は、ハーブを育てて、乾かして、ブレンドするところまでを10年以上続け、商品として販売しているお店です。敷地内のハーブ畑で20種類以上を自家栽培しています。
シソも、飯田の畑で育てたものが使われています。
㈡ シソ・ミントグリンティー
緑茶(国産)/シソ/スペアミント/ブラックミント【ペパーミント】(すべて飯田産)
※妊娠中の方にはあまりおすすめできません。
畑の様子は自家栽培ハーブティーは何が違う?長野・美城のハーブ畑からで写真つきでご紹介しています。
まとめ
シソが毎年生えてくる理由と対策について、こちらをお話ししました。
- シソは一年草。株は毎年枯れる
- 毎年生えるのは、秋に落ちた種が約6か月休眠して春に発芽するから
- 対策は花穂が出たら刈ること。穂じそ・しその実として使える
- 芽は小さいうちに抜く。芽じそにもなる
- エゴマと交雑しやすいので、香りを保つなら種を買い直す
シソは、使い切れば増えません。芽から実まで、季節ごとに楽しんでください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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