買ってきたバジルや、庭で摘んだバジル。
次の日に冷蔵庫を開けたら、葉が黒くしおれていた——という経験はありませんか。

バジルは、ハーブのなかでもとくに保存でつまずきやすいハーブです。でも、理由が分かれば防げます。
この記事では、バジルが黒くなる理由と、使う日数に合わせた保存方法をまとめました。
先に結論
バジルが黒くなるのは、冷蔵庫の中が寒すぎるから。熱帯生まれで、低温に弱いハーブです。
2〜3日で使うなら、水に挿して常温。
もう少し持たせたいなら、包んで野菜室。
長く保存したいなら冷凍(目安は約1か月)。
なぜ冷蔵庫で黒くなるの?
バジルは熱帯アジア・インド生まれのハーブです。暑さには強いかわりに、寒さにはとても弱い性質があります。
冷蔵庫の中はおよそ4〜6℃。熱帯の植物にとっては寒すぎる温度で、葉の細胞が傷んでしまいます。傷んだところが空気に触れると、葉の中の成分が変化して黒っぽく変色します。これが「低温障害」です。

えっ、冷やしたから傷んでたの!?

そうなんです。ほかの葉もの野菜と同じ感覚で冷やすと、バジルには寒すぎるんですよ。
ほかにも、黒くなるきっかけはあります。
- 葉が濡れたまま……水気が残ると傷みやすい。洗うのは使う直前に
- 強くもんだ・こすった……傷ついたところから黒くなる
- 冷気が直接当たる……冷蔵室の吹き出し口の近くはとくに注意
2〜3日で使うなら:水に挿して常温
いちばん手軽で、香りも残りやすい方法です。
水挿しで保存する
1. 茎の先を少し切り直す
2. 水に浸かる部分の葉を取る
3. コップに水を入れて挿す
4. 直射日光の当たらない室内に置く
5. 水は毎日かえる
花を生けるのと同じ要領です。夏場で室温が高すぎる日は、水をこまめにかえて、なるべく涼しい場所に置いてください。
ちなみに、この水挿しを続けていると、茎から白い根が出てくることがあります。バジルは水に挿すと根が出やすいハーブなので、根が伸びたら土に植えて、もう一度育てることもできます。
もう少し持たせたいなら:包んで野菜室へ
冷蔵庫を使うなら、冷気から守ってあげるのがコツです。
野菜室で保存する
1. 葉の水気をよくふき取る
2. 軽く湿らせたペーパータオルで包む
3. 保存容器やポリ袋に入れる
4. 冷蔵室ではなく野菜室へ
カゴメのサイトでは、この方法で2週間ほど日持ちするとされています。ただ、日がたつほど香りは弱くなるので、できるだけ早めに使いきるのがおすすめです。
コップに挿したまま、上からポリ袋をかぶせて野菜室に入れる方法もあります。こちらは1〜2日で使いきる目安です。
長く保存したいなら:冷凍(約1か月)
使いきれない量があるなら、冷凍がいちばん確実です。
- 葉のまま冷凍……葉を摘んでポリ袋に入れ、少し空気を含ませて口を閉じる
- 刻んで冷凍……刻んだバジルを水やスープといっしょに製氷皿で凍らせる。スープやソースにそのまま入れられて便利
- ペーストにして冷凍……保存袋に入れて薄く平らにのばし、空気を抜いて冷凍。使う分だけ割って取り出せる
保存の目安は約1か月です。
冷凍したバジルは、解凍すると葉がくたっとします。サラダの飾りのような生の使い方には向きません。パスタソース、スープ、炒めものなど、加熱する料理に凍ったまま使ってください。
ペーストにするなら、若い葉で
大量に採れたときは、バジルペースト(ジェノベーゼ)にしてしまうのも手です。
- バジルの葉……40g
- にんにく……1/2かけ
- 松の実……30g
- 粉チーズ(パルメザン)……30g
- エクストラバージンオリーブオイル……75ml
- 塩……小さじ1/2
すべてをフードプロセッサーにかけ、最後にオイルを少しずつ加えてなめらかにします。(分量はカゴメのレシピより)
育ちすぎたかたい葉は、苦みが出やすいので、やわらかい若い葉を選ぶのがコツです。冷蔵するなら、瓶に入れて表面にぴったりラップをし、数日で食べきってください。それ以上なら冷凍に回します。
オイル漬けは「常温に置かない」
バジルやにんにくを油に漬けたものは、空気に触れにくい状態になります。厚生労働省は、空気が少ない状態の食品を常温に置くとボツリヌス菌が増えて食中毒の原因になることがあると注意を呼びかけています。
手づくりのバジルオイルやペーストは、必ず冷蔵庫に入れて、早めに使いきるか、冷凍してください。
保存方法を一覧にすると
| 方法 | 日持ちの目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 水に挿して常温 | 2〜3日 | サラダ、カプレーゼ、飾り |
| 包んで野菜室 | 〜2週間ほど(香りは少しずつ弱まる) | 生でも加熱でも |
| 葉のまま冷凍 | 約1か月 | パスタソース、スープ、炒めもの |
| ペーストで冷凍 | 約1か月 | パスタ、パン、ディップ |
生で使いたい分は常温、それ以外は早めに冷凍——と分けておくと、無駄がありません。
保存の前に:買うとき・摘むときのコツ
保存の持ちは、最初の状態で大きく変わります。
- 買うとき……葉の色が鮮やかで、ハリがあるものを。黒い点や、しおれた葉が混じっているものは避ける
- パックのまま冷蔵庫に入れない……買ってきたらすぐに出して、水に挿すか、包み直す
- 庭で摘むとき……葉を1枚ずつむしるより、茎ごと切るほうが傷みにくく、水挿しもしやすい
- 摘む時間……日中の暑い時間を避け、朝の涼しいうちに摘むと葉がしおれにくい
庭のバジルは、先端を摘むとわき芽が伸びて、また収穫できます。一度にたくさん摘んで保存に苦労するより、使う分だけこまめに摘むのが、いちばんの保存方法とも言えます。
乾燥させて保存するのは?
乾燥させることもできますが、バジルは乾かすと香りが飛びやすいハーブです。生のバジルとは、香りがかなり別物になります。
反対に、同じ料理用ハーブでもオレガノは乾かしたほうが香りが立ちます。ハーブによって向き不向きがあるので、バジルは生か冷凍、オレガノやローズマリーは乾燥と覚えておくと便利です。
乾燥させる場合のやり方はハーブの乾燥方法、ハーブ全般の保存のしかたはハーブの保存方法にまとめています。

ハーブによって、いちばんいい保存方法がちがうんだね。
黒くなる悩みは、ミントでも
葉が黒くなる悩みは、ミントの保存でもよく起こります。どちらも生の葉だからこその悩みで、原因の考え方は同じです。
バジルを自分で育てている方は、バジルの育て方もあわせてどうぞ。摘心や、花を咲かせないコツをまとめています。ほかのハーブについてはハーブの種類・名前一覧図鑑にまとめています。
まとめ
- バジルは熱帯生まれ。冷蔵庫の4〜6℃は寒すぎて、葉が黒くなる
- 洗うのは使う直前。濡れたまま・もんだ葉も黒くなりやすい
- 2〜3日で使うなら、水に挿して常温
- もう少しなら、湿らせたペーパーで包んで野菜室
- 長くなら冷凍。目安は約1か月、加熱料理に凍ったまま使う
- ペーストやオイル漬けは常温に置かず、冷蔵して早めに・または冷凍
- 乾燥は香りが飛びやすい。バジルは生か冷凍が向いている
冷やしすぎない、濡らしたままにしない、使いきれない分は凍らせる。——この3つで、バジルの香りを最後まで楽しめます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


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