ハーブティーの原材料に「レッドクローバー」と書かれているのを見て、めずらしい外国のハーブだと思う方は多いと思います。
でも実は、春から夏に道端でふつうに見かける、あの花です。

日本での名前はアカツメクサ、またはムラサキツメクサ。四つ葉を探した、あのクローバーの仲間です。
先に結論
レッドクローバー=アカツメクサ(ムラサキツメクサ)。日本中に生えています。
シロツメクサとは別の種で、花の色も葉の模様も違います。
お茶にするとやさしい草の香りと、ほのかな甘み。クセはほとんどありません。
レッドクローバーとは
- 学名……Trifolium pratense
- 科・属……マメ科シャジクソウ属
- 和名……アカツメクサ/ムラサキツメクサ
- 原産……ヨーロッパ(日本には明治時代に牧草として渡来)
- 使用部位……花(花穂)
クローバーはマメ科です。言われてみれば、花のかたちが小さなマメの花の集まりになっています。
もともとは牧草として日本に持ち込まれたものが、そのまま各地に広がりました。今では在来種のように見えますが、外来の植物です。

えっ、そこらへんに生えてるあれがハーブティーになるの!?

そうなんです。ヨーロッパでは昔から親しまれてきたハーブで、今も乾燥させたものが売られていますよ。
★シロツメクサとの見分け方
四つ葉でおなじみのシロツメクサとは別の種です。並べてみると、はっきり違います。
| レッドクローバー(アカツメクサ) | シロツメクサ | |
|---|---|---|
| 学名 | Trifolium pratense | Trifolium repens |
| 花の色 | 赤紫〜ピンク | 白 |
| 花の位置 | 茎の先に葉がついてすぐ上 | 葉から離れて長い茎の先 |
| 草丈 | 30〜60cmと高い | 地面をはうように低い |
| 葉の模様 | 白いV字が入る | 白い線が入るものもある |
| 四つ葉 | まれ | 探すならこちら |

花のすぐ下に葉がついているのが分かります。葉には白いV字の模様。これがレッドクローバーの目印です。
いちばん分かりやすいのは「花のすぐ下に葉があるかどうか」です。アカツメクサは花のすぐ下に葉がついていて、シロツメクサは花だけが茎の先にぽつんと立っています。
「ツメクサ」という名前の由来
江戸時代、オランダから届くガラス製品の詰め物(クッション材)として使われたことから「詰草(つめくさ)」と呼ばれるようになりました。爪とは関係がありません。
どんな味・香りがするのか
味と香り
- 香り……干し草のような、やさしい草の香り。強くはありません
- 味……ほのかな甘み。渋みや苦味はほとんどない
- 色……薄い黄色〜うすい茶色
- クセ……とても少ない。ハーブティーが苦手な人でも飲みやすい部類
「主張しないお茶」という言い方がいちばん近いと思います。ミントやラベンダーのように香りで押してこないので、ブレンドの土台として使われることが多いハーブです。
単体で飲むと物足りなく感じる方もいますが、それが持ち味でもあります。
道端のものを摘んでもいい?
生えている場所を考えると、これは気になるところだと思います。
道路ぎわや公園のものは、おすすめしません。
摘まないほうがいい場所
- 道路ぎわ……排気ガスがかかっています
- 公園・グラウンド・河川敷……除草剤がまかれていることがあります
- 他人の土地……そもそも勝手に採ってはいけません
- 犬の散歩道……説明は不要かと思います
自分の庭など安心できる場所のものだけにして、それ以外は食用として売られている乾燥品を使うのが確実です。値段も高いものではありません。
自分で乾燥させるなら
1. 咲きはじめの花を選ぶ(茶色くなりかけたものは避ける)
2. 水洗いして、水気をよく切る
3. 風通しのよい日陰に広げて、からからになるまで乾かす
4. 密閉できる容器に、乾燥剤と一緒に入れる
淹れ方
基本の淹れ方(ティーバッグ1個・カップ1杯分)
1. カップにティーバッグを入れる
2. 熱湯を注ぐ
3. 3〜5分置く
4. ティーバッグを引き上げる
香りが穏やかなので、ほかのハーブより少し長めに置いても大丈夫です。渋みが出にくいのも扱いやすいところです。
美城のブレンドでは
長野県飯田市山本のケーキとビストロ美城(みき)のブレンドティーにも、レッドクローバーが使われています。
※⑤・⑨は妊娠中の方にはあまりおすすめできません(美城の商品ページより)。
どちらも1袋(ティーバッグ2個入り)300円です。
どちらのブレンドでも、レッドクローバーは前に出てきません。上に書いたとおり主張の少ないハーブなので、ほかの花の香りを受け止める土台として入っています。
とくに⑨は花ばかりを集めたブレンドで、マロウブルーの青、カレンデュラのオレンジ、ローズレッドの赤が同じ袋に入っています。カップに注ぐと花畑のような見た目になるので、贈り物にも選ばれやすいブレンドです。
美城の畑の様子は自家栽培ハーブティーは何が違う?長野・美城のハーブ畑からで写真つきでご紹介しています。
飲むときに気をつけたいこと
こんな方はご注意ください
マメ科の植物(大豆、落花生など)にアレルギーのある方はお控えください。
また妊娠中・授乳中の方、婦人科系の治療を受けている方、血液をさらさらにするお薬を飲んでいる方は、飲む前にかかりつけの医師や薬剤師にご相談ください。
ハーブティーは食品であり、医薬品ではありません。
「道端に生えているから安全」ということではありません。食品として売られているものを、ふつうの量で——これがいちばん確実です。
まとめ
- レッドクローバー=アカツメクサ(ムラサキツメクサ)。日本の道端の花
- マメ科。もとは牧草として明治時代に入ってきた外来種
- シロツメクサとの違いは花の色と、花のすぐ下に葉があるか
- 味も香りも穏やか。ブレンドの土台向き
- 道端のものは摘まない。食用の乾燥品を使う
- 美城では⑤と⑨に使われている
見慣れた花が、実はハーブティーになる——これを知っていると、次に道端で見かけたときの見え方が少し変わると思います。
ほかのハーブについてはハーブの種類・名前一覧図鑑にまとめています。


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