公園や道ばた、グラウンドのすみ。踏まれても踏まれても生えている、葉の大きな草。それがオオバコです。
身近な雑草ですが、昔から「車前草(しゃぜんそう)」として使われてきた植物です。

この記事では、オオバコの正体と、よく似た名前の「サイリウム」との違いをまとめました。
先に結論
オオバコは、オオバコ科の多年草。日本中の道ばたに生え、踏まれても枯れない強さがあります。
種子は「車前子(しゃぜんし)」、全草は「車前草(しゃぜんそう)」という名前の生薬としても知られています。
食物繊維のサイリウムは、近い仲間のインドオオバコの種皮。飲むときはたっぷりの水が必要です。
オオバコは、どんな植物?
- 学名……Plantago asiatica
- 科……オオバコ科の多年草
- 分布……千島列島から日本全土、東アジアに広く分布
- 花……春から秋(4〜9月ごろ)に、10〜20cmの花茎をのばし、緑色の小さな花をつける
- 生える場所……道ばた、グラウンド、公園など、人に踏まれる場所

どうして、踏まれる場所にばかり生えてるの?

オオバコは、芽が地面の近くにあって、葉や茎の繊維が丈夫なので、踏まれても耐えられるんです。逆に、踏まれない場所ではほかの背の高い草に負けてしまうので、踏まれる場所が「すみか」になっているんですよ。
★名前の由来
- オオバコ(大葉子)……葉が大きいことから名づけられたと言われる
- 車前草(しゃぜんそう)……中国で、車の通る道に生えることから
- 学名の Plantago……ラテン語の「足の裏」に由来するとされる
- カエルバ……カエルにオオバコの葉をかぶせると生き返る、という言い伝えから
花茎をからませて引っぱり合う「オオバコ相撲」で遊んだ方もいるかもしれませんね。
オオバコの使われ方
- 若葉……ゆでて水にさらせば、おひたしやあえ物などで食べられる
- お茶……全草を乾かして煎じ、野草茶として飲まれてきた
- 生薬……種子は「車前子」、全草は「車前草」の名前で知られる
道ばたのオオバコを摘んで食べるときは、場所に注意が必要です。犬の散歩道や車の多い道ばた、除草剤がまかれているかもしれない場所のものは避け、よく洗って使ってください。
★「サイリウム」との違い
ダイエット食品や食物繊維のサプリメントで見かける「サイリウム」。これは、オオバコの仲間のインドオオバコ(Plantago ovata)の種の皮です。
- オオバコ……日本の道ばたに生える Plantago asiatica
- サイリウム……インドオオバコの種皮。水を吸うと何倍にもふくらむ食物繊維
ヨーロッパの医薬品庁(EMA)は、インドオオバコの種皮(イスパグラ)を便秘などに使うときについて、次のようにまとめています(EMAの資料)。
サイリウムをとるときの注意(EMAの資料より)
- たっぷりの水分と一緒にとる。水分が足りないと、かたい便がたまることがある
- 寝る直前にはとらない
- ほかのお薬とは、30分〜1時間ほど時間をあける
- 飲みこみにくい方、のどに病気のある方、胃や腸がせまくなる病気のある方は使わない
- 2週間以上続く急な便通の変化や、原因のわからない出血があるときは使わない。医療機関へ
- 粉を吸いこまない(アレルギーの原因になることがある)
サイリウムは、水と一緒にとることがいちばん大切です。商品の表示の量と飲み方を必ず守ってください。
気をつけたいこと
知っておきたいこと
- オオバコのお茶を飲むときは、妊娠中・授乳中の方、お薬を飲んでいる方、持病のある方は、前もって医師に相談してください
- 生薬の「車前子」「車前草」は、お薬として使われるものです。自己判断で薬の代わりにしないでください
- 摘んで使うなら、農薬や犬のふんなどの心配がない場所のものを、よく洗って
- オオバコのお茶は食品で、医薬品のように国の審査で効果が認められたものではありません
まとめ
- オオバコはオオバコ科の多年草。踏まれる場所に生える「路上植物」
- 「大葉子」「車前草」などの名前。種子は車前子、全草は車前草
- 若葉はゆでて食べられる。摘む場所に注意
- サイリウムはインドオオバコの種皮。たっぷりの水と一緒に、寝る直前は避ける
足もとの雑草にも、長い歴史がある。道ばたでオオバコを見かけたら、ちょっと思い出してみてください。
ほかのハーブについてはハーブの種類・名前一覧図鑑にまとめています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


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